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NYの視点:米6月NY製造業指数、低い水準で安定、将来の雇用に期待感
*07:36JST NYの視点:米6月NY製造業指数、低い水準で安定、将来の雇用に期待感
米国の製造業活動に回復の兆候が見られた。米国の6月NY連銀製造業景気指数は‐0.2と、4カ月連続のマイナスとなったものの予想-29.6を大きく上回った。4月から2カ月連続で改善。5月の‐48.5からの上昇幅は2001年以来で最大を記録。ただ、依然ゼロを下回っており、活動は縮小の領域を脱していない。
重要な項目である新規受注は−0.6と、前月から42ポイント上昇。6カ月平均も上回った。出荷は3.3と4カ月ぶりのプラスに改善。平均は‐13。6カ月先の景況指数も56.5と、2009年10月以降で最高。製造業は新規受注や出荷の増加を見込み、それに伴い、雇用を再開させる見通しを示していることは労働市場にとり朗報となる。6カ月先の雇用指数は19.0と、ほぼ1年ぶりの最高となった。
現状の労働市場はさえず、雇用者数は‐3.5と、改善基調にあるものの依然4カ月連続でマイナス。平均就業時間も‐12と4カ月連続のマイナスだった。
■米国6月NY連銀製造業景気指数:‐0.2(5月‐48.5、6カ月平均‐21.8)
新規受注:−0.6(−42.4、−15)
仕入れ価格:+16.9(+4.1、18)
販売価格‐0.6(−7.4、4.1)
出荷:3.3(−39.0、−13)
入荷遅滞:1.3(−4.1、2.7)
在庫水準:−0.6(−3.4、+0.7)
受注残:−12.5(−20.3、−7.7)
雇用者数:‐3.5(−6.1、−8.5)
週平均就業時間:−12.0(−21.6、−17.6)
6カ月先
景況指数:56.5(29.1、23.4)
新規受注:52.9(35.0、29.4)
仕入れ価格:+25.6(+20.3、29.5)
販売価格:7.5(2.0、13.3)
出荷:53.1(33.3、29.9)
入荷遅滞:0.6(−4.7、0.2)
在庫水準:−5.6(0.7、−0.3)
受注残:1.9(0、+1.8)
雇用者数:19.0(10.4、12.0)
週平均就業時間:5.0(8.1、7.1)
同指数は6月の製造業動向を見極める最初の指標となった。ウイルス第2波を警戒し回復ペースは低調ながら、経済がとりあえず底入れしたとの見方が強まりつつある。より動向が鮮明にわかるフィラデルフィア連銀景況指数に注目が集まる。《CS》
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