日米長期金利の格差に注目

2019年12月9日 14:44

印刷

記事提供元:フィスコ


*14:44JST 日米長期金利の格差に注目
 6日に発表された11月米雇用統計の予想を上回る改善を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ打ち止め観測が広がっているようだ。ただ、米中通商協議の先行きは依然として不透明であり、追加関税発動の可能性はあることから、リスク回避的な取引がドルを下押しする場面もあろう。FRBは今週10-11日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、金融政策の現状維持を賛成多数で決定するとみられているが、前回の会合で、これまでの利下げの効果を評価する姿勢を打ち出しており、政策金利が長期間据え置かれることへの期待でドル買いが再び強まる展開もあり得る。

 ただ、今週発表される11月消費者物価指数や11月小売売上高が前回実績を下回った場合、米国経済の減速に対する警戒感が再び広がり、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小するとの見方は少なくない。また、日本の長期金利はやや上昇しているが、米長期金利も下げ渋っており、ドル・円相場に影響を与える日米長期金利の格差にも注目したい。《MK》

関連記事