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Visa、ニューラルネットワークAI活用で年間250億ドルの詐欺を防止
AIの時代は既に始まっている。そして既に大きな成果を上げている。クレジットカードの不正防止の成果がまさにそれだ。
現在AIと呼ばれているものの主流は人間の脳のシミュレーションのことであり、近年ビッグデータと呼ばれるようになった複雑で膨大な情報の中から深層に潜む法則性を高速で導き出し、是か非か(正/不正)という単純な判断にそれを変換する。無数に実行されているクレジットカードなどの決済取引が正当なものか不正なものか瞬時に判断することは極めて困難な作業だがAI技術はこれを可能とする。
6月17日、クレジットカードなどの決済技術を提供するVisaが、AIを活用したVAA(Visa Advanced Authorization:Visa先進的承認)によって年間250億ドル以上の詐欺被害の抑止を実現しているという解析結果を発表した。
このAIシステムが安全でグローバルな決済エコシステムを加盟店および消費者に提供し膨大な安全決済取引を実現している。VAAはVisaNetにおける取引承認をリアルタイムに監視、評価する包括的なリスク管理ツールであり、金融機関に新種の不正パターンや傾向を迅速に特定させ、速やかに不正への対策を行うことを可能にさせる。昨年VisaNetで処理された取引件数は1270億件に昇るが、この中から不正な取引を迅速に特定し防止しながら、正当な利用のみ承認されるよう1件あたり1ミリ秒の速さで全ての取引が分析されている。
正当な取引と不正な取引を瞬時に見分ける困難な課題はニューラルネットワークに基づくAIを導入することで可能となった。不正防止のみを強化し誤ってカード利用が拒否されればメインカードの地位を競合他社に奪われることとなる。迅速性と正確性の双方がユーザーに利益をもたらすことは言うまでもない。
ニューラルネットAIのVAAは機械学習モデルにより500種類以上の不正利用の指標を約1ミリ秒で評価、リスクスコアをカード発行会社と共有、取引にフラグを立て、新規顧客や利用頻度の低い顧客でも取引が誤って拒否されてしまうリスクを低減、統合されたグローバル予測解析により光速に迫るスピードで不正を防止し、不正の発生率は0.1%という史上最低水準だ。
Visaのグローバル責任者McSherry氏は「AIの新たな革新によりその可能性が拡大する中、当社は人間の専門性と技術革新をバランスよく活用することで、対応力を引き続き強化する」と述べている。既に我々は高度なAI技術の中で暮らしているようだ。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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