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NASAの探査機による小惑星「ベンヌ」の画像公開、「リュウグウ」に似た形
「探査機オシリス・レックスによる、小惑星ベンヌの画像」(c) NASA/Goddard/University of Arizona[写真拡大]
アメリカ航空宇宙局(NASA)などは10月31日、無人探査機「オシリス・レックス」が目的の小惑星「ベンヌ」を捉えた画像を公開した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の、はやぶさ2が現在探査している小惑星「リュウグウ」と、そっくりな形をしていることが分かった。この画像は「ベンヌ」から330キロメートル離れた場所からの撮影である。はやぶさ2でのツイッター公式ページでも、リュウグウにそっくりだと話題になっており、はやぶさ2プロジェクトも「おめでとう」と祝福していた。
【こちらも】NASAの宇宙探査機「オシリス・レックス」 小惑星ベンヌの画像を撮影
地球近傍小惑星と言われる、軌道によっては地球に衝突する可能性がある小惑星は、約8,500個見つかっている。その中でもベンヌやリュウグウは、同じアポロ群に分類される。全体の75%である炭素系の物質でできたC型小惑星でもある。ベンヌには、水や有機物、貴金属などの天然資源が含まれていおり、サンプルリターンが予定されている。リュウグウにも同様に水、有機物が含まれており共通する部分は多い。しかし、ベンヌの大きな違いは、22世紀後半に地球に衝突する可能性があると言われていることである。
今回のベンヌの撮影で、1分間で1.2度程の速さで自転していることが確認された。ベンヌの大きさは、直径約500メートルでリュウグウの半分ほどである。ベンヌには生命の起源に迫る、地球の海洋での有機物の、前の段階の物質が含まれているかもしれないと言われている。地球の生命体の起源を知る上でも重要なミッションであり、サンプルを持ち帰るのが任務の1つだ。その他に、ベンヌの小惑星の地図を知ることと、ヤルコフスキー効果と言われる天体からの熱放射の不均一が生じることによって、天体の軌道が影響を受ける効果についての測定も行われる。それに加え、小惑星の観測を地上観測と比較する等の任務がある。
JAXAとNASAは2014年、はやぶさ2とオシリス・レックスに関して、回収したサンプルを共有するする協定に署名している。この協定は、どちらかのミッションが失敗しても保証されるが、どちらのミッションも是非成功して欲しいものだ。
オシリス・レックスは、2016年9月に「アトラスV」によって打ち上げられた。地球へのカプセルの帰還は2023年の予定である。
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