一般社団法人日本仮想通貨交換業協会「記者会見」に潜入

2018年10月25日 13:34

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記事提供元:フィスコ


*13:34JST 一般社団法人日本仮想通貨交換業協会「記者会見」に潜入

2018年10月24日(水)18時30分から、東京・内幸町のプレスセンター10階の大ホールで、一般社団法人日本仮想通貨交換業協会の記者会見が行われた。
記者会見のテーマは、「資金決済法に関する法律第87条に基づく認定資金決済事業者協会の認定取得のお知らせ」である。つまり、一般社団法人日本仮想通貨交換業協会が、認定資金決済事業者協会として、金融庁から、2018年10月24日(水)、認定を受けたことを世間に公表する記者会見だったのである。
法的に認定を受けたことで、同協会が策定している自主規制を法に基づいて堂々と施行できるようになり、必要によっては、仮想通貨交換業者への立ち入り検査もできることになったのである。


日本仮想通貨交換業協会会長の奥山泰全氏(マネーパートナーズ【関東財務局長(金商)第2028号】【関東財務局第001号】代表取締役社長)が、次のように挨拶をする。
奥山泰全氏

「資金決済法に基づき、仮想通貨交換業の自主規制団体として正式に認定を取得しましたことを報告いたします。当協会は本年(2018年)3月、登録仮想通貨交換業者全社の総意により、仮想通貨交換業の健全な発展を目指し、社会的にも必要とされる自主規制を行うために設立されました。協会設立の背景には、1月(2018年)に発生した仮想通貨の不正流出事件があり、この事件を契機に業務態勢を見直そうという問題意識が共有され、その推進母体として、登録仮想通貨交換業者全社の合意のもとに仮想通貨交換業協会がつくられました。協会設立以降、可能な限り早急に自主規制機能をかたちにするため、会員一同精力的に取り組んで参り、これまでおよび今後の自主規制の取り組みをご理解いただき、本日(2018年10月24日)、金融庁より、資金決済法に基づく自主規制協会の認定をいただきました。本日の認定に至りましたのは、仮想通貨交換業者の並々ならぬご尽力と、金融庁をはじめとする関係各署の皆さまのご指導のお陰でございます。資金決済法の改正に始まり、一連の流出等の事件を経て、世界のなかでも先進的な法整備、また、自主規制の取り組みを日本は行えているというかたちで認識しております。セキュリティ、安全管理の体制、こういったところへの関心も、事件を契機に非常に高まっている状況でございます。黎明期にある仮想通貨交換業界でございますので、この先もさまざまな状況が発生することも容易に想像されます。そのような状況のなかにありましても、利用者保護を最優先、第一に考えながら、健全な仮想通貨市場の発展に業界全体で取り組んでまいります」
この後、記者会見出席者との質疑応答がなされたが、奥山会長は、「利用者保護の前提にたつと、顧客を守るということのなかでは、各業者は業績や利益を追いかけていく部分があるので、そういったところが業界団体として一律に、業界全体の自主規制というかたちで利用者保護、また、業界のなかで守っていくべきルールなど、そういったコンセンサスを回し続けることはとても重要なことではないかと思っている。前提に資金決済法があるが、それを踏まえて、業界全体が自主規制の行動規範、また、倫理観を持って行動することが肝要である」と、一貫して、顧客保護を最優先に考え、独立公平なかたちで自主規制を発揮し、健全な市場発展に取り組んでいく、という考えを述べた。
また、協会のスタッフについては、2018年11月中に20名体制にもっていき、必要とあればもっと増員を考えているという。どういったメンバーかについては、事務局長の福井崇人氏が答える。
福井崇人氏

「スタッフについては、大手金融機関などでコンプライアンスやリスク管理を経験してきた方がプロパーで10名程度おります。あと5名から6名が大手監査法人や大手証券会社から出向というかたちで受け入れています。そういった方々も金融機関の監査の経験があり、現在、コンプライアンスやリス管理の経験者を協会のなかのスタッフの陣容として整えている段階です。それから、テクノロジーに精通する人材も今後、整えていく考えです」
この後、レバレッジや自主規制はアップデートしているのか、理事に行政処分を受けた業者の代表者が名を連ねているが、もう禊ぎは終わったと考えているの、第二種会員、第三種会員の定義はなどの質問があったが、それについて奥山会長は丁寧に返答をしていたのが、非常に印象深かった。

【ニュース提供・エムトレ】《US》

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