ツイッターから花粉症流行を分析するAI、奈良先端大が開発 アプリで通知

2018年4月29日 12:49

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「花粉症ナビ」の画面。(画像:奈良先端科学技術大学院大学発表資料より)

「花粉症ナビ」の画面。(画像:奈良先端科学技術大学院大学発表資料より)[写真拡大]

 春である。花粉症の季節である(春以外の花粉症も存在するが、花粉症の多い季節である)。SNS「Twitter(ツイッター)」の投稿発言を収集・自然言語処理によって分析し、花粉症の流行を推定するAIを、奈良先端科学技術大学院大学が開発した。これによって、「花粉症ナビ」、人工知能で花粉症危険度を通知するアプリを運用するという。

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 このAIは、まず、ツイッターの投稿の中から「花粉症」に関するつぶやきを集計する。そして都道府県ごとに集計、前日比に基づく花粉症の流行度合いを、天気予報のようにチェックするのだという。

 ちなみに都道府県単位の利用者の位置であるが、ツイッターが連動しているGPS、あるいはプロフィールで公開する場所名などから特定するという。なお、ツイッターのために補足しておくならばこのような情報はマスクすることもできる。

 花粉症に関するつぶやきの内容の判定については、ソーシャル・コンピューティング研究室が開発している自然言語処理を用いて、実際に花粉症で苦しんでいる人のつぶやきを「陽性」と判定し、高い精度で抽出することができるという。

 花粉症は日本では国民症とも言われる、身近なアレルギー性疾患である。植物の花粉が原因であることは分かっているので、飛散量そのものをモニタリングするシステムなどもあるのだが、必ずしも患者数とこの飛散量は綺麗に連動しないらしのである。また、市販薬で対処できる部分もあるため、病院の患者数から被害規模を推定するのも難しいという。

 そこで、今回のような、ソーシャルセンサーの開発が必要であるというわけだ。

 なお、今後の研究目標としては、ユーザー自身が症状の有無をワンクリック報告することで、位置情報をもとに近くにいる人の報告を確認できるアプリの開発を進めており、これの開発が進めば、オリジナルデータに基づく予測精度の向上が図れるという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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