AIでネットいじめを発見・解決の無料アプリ、削除申請まで個人で可能に

2017年4月8日 16:55

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「SWAG for Personal」(METHODの発表資料より)

「SWAG for Personal」(METHODの発表資料より)[写真拡大]

  • インターネット上の人権侵害情報に関する人権侵犯事件の推移

 ITビジネスを手掛けるMETHODは7日、個人向け風評被害対策アプリ「SWAG for Personal」をリリースしたことを発表した。無料のアプリによって悪意のある書き込みを早期に発見、ウェブサイトからの削除申請までを個人でできる。スマートフォンやSNSの普及によって増加する、インターネット上のいじめや嫌がらせから、自分や家族を守るための有効な防衛手段となる。

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 アプリケーションをインストールし、自分の名前やコミュニティ名などをキーワードとして設定すれば、インターネット上の書き込みを監視してくれる。炎上リスクの高いSNSやブログ・掲示板への書き込みなど、通常のウェブ検索では見つけにくい書き込みも一括で検索する。中傷と分かりにくいネット用語も人工知能によって見分ける。今回リリースされたのは、iOS版とWeb版のみで、Android版は現在開発中だ。

 発見したネガティブな書き込みは、アプリ内で案内される削除申請方法を元に、自分で対処できる。サイトに合わせた削除方法が表示されるため、専門知識のない人でも簡単に削除申請が可能だ。これまでは悪意のある書き込みを発見しても、削除申請に必要な情報を個人が揃えることが難しく、弁護士や対策会社へ依頼をすることが一般的だった。「SWAG for Personal」の利用によって、書き込み削除までのハードルを大きく下げられる。

 法務省が2017年3月17日に発表した、2016年時点の調査によると、インターネットを利用した人権侵犯事件は10年前の2006年と比較して約6.8倍に増加。2016年は前年比10%増と過去最多の1909件に上っており、増加傾向にある。悪意のある書き込みによってプライベートや仕事に悪影響を及ぼすリスクが高まり、個人も防衛手段が必要とされるようになった。

 METHODは2011年9月に設立。危機管理対策事業、システム開発事業、リスティング広告事業など幅広いITサービスを提供している。危機管理システム「SWAG」は、主に企業向けとしてすでにサービスを展開し、取引企業にはNTTデータやヒルトンホテルなどがある。(記事:高橋珠実・記事一覧を見る

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