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楽天のARアプリ、仮想家具配置で購入前に自室でのイメージやサイズ感を確認
楽天の研究開発部門「楽天技術研究所」が、家具購入検討の際に活用できるARアプリを試作した[写真拡大]
楽天の研究開発部門「楽天技術研究所」が、家具購入検討の際に活用できるARアプリを試作した。同アプリでは、スマートフォンのカメラ機能にて画面に映しだされた部屋に、3Dモデルで再現した家具を配置、デザインやサイズが部屋にマッチするかが確認できる。
スマホ画面に映した部屋にAR家具を配置する際は、実際部屋にある家具の角などを特徴点として1000点程度抽出。特徴点との相対的な距離を基準にAR家具の位置を固定する。この技術によりスマホの画面では、現実世界に置いたように家具の位置が固定される。スマホの向きを変えたり移動したりしても位置が変わらないため、さまざまな角度・場所から部屋に配置した家具を確認することが可能となる。
ARアプリを活用する家具販売店といえばIKEAを想定する方も多いだろう。同社では2年ほど前からARアプリを展開し、随時機能を更新している。最近リリースされた機能では、日本語版の電子カタログから約230点の家具のリアルな色調やサイズをARカメラ上で確認でき、今後も順次利用可能な商品を追加する予定。
島忠の運営するホームズでもARアプリによる家具販売に力を入れており、サイトから対応家具のARマーカーをダウンロードしてスマホアプリで読み込むことで、手軽にサイズ感や色合い、デザインを試すことができる。楽天が試作したARアプリと、従来のものとの違いはECサイト「楽天市場」での縦断的な活用を目指す点だ。同アプリでは、「楽天市場」に出店する家具店の商品数百点を対象とし、アプリから直接購入できる機能などの搭載を予定しているとのこと。
家具購入の際には、売り場やサイト上の商品と実際自分の部屋に置いたものとでイメージにギャップがあったり、サイズが合わなかったりといった失敗が起こりがち。事前に家具配置の正確なイメージが持ちづらいことが購入の障壁になっていることもある。ARアプリでは、こうした家具購入時の課題をうまく解決するものだ。
このことから、ARアプリを導入する家具販売店が増えてきており、家具の3Dシミュレーターを提供するリビングスタイルによれば、ある導入企業では売上高6億5000万円のうち10%が3D経由での購入だったとのこと。
リビングスタイルが、ARアプリ「RoomCo(ルムコ)」開発強化の目的で総額2億円の資金調達を見込んでおり、家具販売におけるARアプリの位置づけは今後ますます重要になると考えられる。(編集担当:久保田雄城)
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