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16年度の公衆無線LANサービスの度利用者数は4,309万人
ICT総研は、公衆無線LANサービス(Wi-Fiサービス)市場に関する調査結果をまとめた。[写真拡大]
ICT総研は、公衆無線LANサービス(Wi-Fiサービス)市場に関する調査結果をまとめた。
それによると、公衆無線LANサービスの2016年度利用者数は4,309万人、そのうち個人利用者は2,914万人、ビジネス利用者は371万人、訪日外国人利用者は1,024万人となる。2017年度には18%増の5,074万人に拡大する見通しで、個人利用者だけでも3,393万人に達する勢いだという。今後も利用者数は毎年600~700万人程度のペースで伸び続け、2018年度には5,733万人、2019年度には6,368万人に達すると予想している。
日本への訪日外国人は2015年に1,974万人に達し、2016年には2,500万人規模に増えるが、このうち日本で公衆無線LANサービスを利用する訪日外国人利用者は2015年度で753万人、2016年度には1,024万人となる見込みだという。今後は国内での無線LANスポットがさらに充実し、訪日外国人も倍増していくため、2019年度には、訪日外国人利用者は1,767万人に達する見通しであるとしている。
9月に実施したアンケート調査では、4,412人のアンケート回答者のうち、公衆無線LANサービスを利用していると回答したのは全体の45.7%にあたる2,015人であった。このうちスマートフォン利用者に限れば、スマートフォンユーザー3,028人のうち57%にあたる1,726人が公衆無線LANサービスを利用していると回答した。スマートフォンの利用者は年々増え続けており、既に契約数ベースで7,000万件を超えている。
携帯電話事業者はLTEなどの高速無線ブロードバンドサービスインフラを拡充しているが、電波が混み合う時間帯には通信速度が低下するため、人が集まるエリアでは公衆無線LANを利用することを推奨し、無線LAN基地局の増設を進めてきた。固定系通信事業者も、主に宅内で利用するブロードバンドサービスを屋外でも利用できるようにするため、公衆無線LANサービスの拡充に注力している。
キャリア系事業者の公衆無線LANサービスでは、OCNホットスポット(NTTコミュニケーションズ)の利用者満足度が62.8ポイントで1位、次いで、au Wi-Fi(KDDI)が60.9ポイントで2位、フレッツスポット(NTT東西)が60.8ポイントで3位となった。
ポータルサービスや施設運営事業者の公衆無線LANサービスでは、ヤフー無線LANスポットの利用者満足度が65.1ポイントで1位、at_STARBUCKS_Wi2が65.8ポイントで2位、HANEDA-FREE-WiFi(羽田空港)が63.7ポイントで3位となっている。
アンケートでは、最近1年間で海外への渡航経験がある人のうち、約53%の人が海外で公衆無線LANを利用すると回答している。この1年間で海外での公衆無線LAN利用経験があった221人に対して、海外で利用したい場所について聞いたところ、空港とホテルでの利用を希望する人が8割を超えており、最もニーズが高いエリアとなった。これに次いでニーズの高いエリアはカフェ・飲食店で56%、観光地・レジャー施設が39%となっている。
最近1年間に海外で公衆無線LANサービスを利用したことのある人に対して、海外利用時の満足度について聞いたアンケートでは、シンガポールでの満足度が最も高く71.4ポイント、2位は香港で70.8ポイント、3位はグアム・サイパンで69.7ポイントとなった。海外の島国やリゾート地では、無線LANスポットが比較的充実しており、全体的に満足度が高い。これに対して国土面積の広い国では、無線LANがつながりにくい場所も多いため満足度が低くなる傾向が見られたという。(編集担当:慶尾六郎)
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