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結核などに使われてきた抗生物質が認知症予防に有効―大阪市立大
結核やハンセン病などの治療薬として使われている抗生物質「リファンピシン」に、認知症を予防する作用があることを大阪市立大学などの研究グループが世界で初めて突き止めた。
認知症は有効な治療法がなく、予防が重要であると考えられている。認知症にはアルツハイマー病、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症などがあり、その原因タンパク質はそれぞれアミロイドβ、タウ、αシヌクレインであることがわかっている。そして、これらのタンパク質が脳内で「オリゴマー」という認知症の原因たんぱく質を形成し、神経細胞の機能を障害することで病気が発症すると考えられている。
研究グループではその予防策としてリファンピシンに目を付けた。1960年代から人間に投与されてきた薬なので副作用に関する情報も蓄積されており、今ではジェネリック医薬品が安価で供給されている。研究グループが、リファンピシンをアルツハイマー病や前頭側頭型認知症のモデルマウスに1カ月間経口投与したところ、マウスのアミロイドβオリゴマーやタウオリゴマーを減少させ、記憶を回復させることを示した。より若いマウスでは、リファンピシンの用量はより少なくて済むことも分かった。投与期間を更に長くすれば、リファンピシンの用量はもっと減らせる可能性もあるという。
研究グループは「リファンピシンが様々な認知症の予防薬として有望であることが示唆された。いまだ有効な治療法がない認知症に対して、安価な内服薬のリファンピシンによる予防が可能になるかもしれない。この研究を契機として、より安全でより有効な新しい予防薬の開発が進むことも期待される」とコメントしている。(編集担当:城西泰)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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