国際宇宙ステーションで大引越し、恒久型多目的モジュール(PMM)を移設

2015年5月30日 11:00

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記事提供元:sorae.jp

国際宇宙ステーションで大引越し、恒久型多目的モジュール(PMM)を移設(Image credit: NASA)

国際宇宙ステーションで大引越し、恒久型多目的モジュール(PMM)を移設(Image credit: NASA)[写真拡大]

 国際宇宙ステーション(ISS)で5月27日、構成要素(モジュール)のひとつである「恒久型多目的モジュール(PMM)」を、これまで接続されていた場所から、別の場所へ移動させるという大掛かりな作業が実施された。

 PMMは協定世界時2015年5月27日9時46分(日本時間2015年5月27日18時46分)に、ISSにあるロボット・アーム「カナダーム2」を使って、これまで接続されていた「ユニティ」モジュールから取り外され、13時8分(22時8分)に「トランクウィリティ」モジュールへと移設された。

 PMMは、かつてスペース・シャトルの多目的補給モジュール(MPLM)として使われていた「レオナルド」を、ISSの倉庫として使用するために改造したもので、2011年にスペース・シャトル「ディスカヴァリー」によるSTS-133ミッションでISSに運ばれ、ユニティ・モジュールの地球側に結合され、使用されていた。

 ユニティの地球側には今後、インターナショナル・ドッキング・アダプター(IDA)と呼ばれるドッキング機構が接続され、将来的に米国の民間企業による宇宙船がドッキングする予定になっており、今回の移設はそれに備えたものであった。IDAの1基目は、6月に打ち上げられるドラゴン補給船運用7号機(CRS-7)でISSへ輸送される予定だ。

 また今後も、トランクウィリティに接続されている与圧結合アダプター3(PMA-3)を、ユニティの上部側へ移設する作業や、ドラゴン補給船運用8号機(CRS-8)で持ち込まれる、米ビグロゥ社の空気膨張式モジュール「BEAM」をトランクウィリティに接続する作業など、大掛かりな改装の実施が予定されている。

写真=NASA。

■Leonardo Cargo Module Bolted to New Home | Space Station
https://blogs.nasa.gov/spacestation/2015/05/27/leonardo-cargo-module-bolted-to-new-home/

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