2014年はスマホ利用者の9割超がSNSを利用　PCからの利用数超える＝ニールセン

　視聴行動分析サービスを提供するニールセンは27日、ソーシャルネットワークサービス(SNS)の最新の利用動向を発表した。それによると、2014年はスマホ躍進の年となり、スマホと相性の良いSNSも利用者増の年となったという。昨年12月時点では、スマホからのSNS利用者は4,243万人になり、これはスマホ利用者の「92%が利用する規模」で、利用率は昨年を通して90%を超えたという。

　同社が独自に分類する「ソーシャルネットワーク」カテゴリ全体では、昨年4月にスマホからのSNS利用者数がPCを逆転し、以降、順調に利用者数を伸ばした。

　昨年12月時点での主要サービス（SNS及びコミュニケーションサービス）の利用者数をみると、PCでは「Facebook」の利用者数が最も多く1,500万人となりPCからのインターネット利用人口全体の29%がこのサービスを利用していたとしている。一方、スマホでは「LINE」と「Facebook」の利用者数がそれぞれ3,400万人前後となり、スマホからのインターネット利用人口のうち70%以上が利用する高い利用率であることがわかったという。

　スマホからの利用者数が多い順としては3番目には「Twitter」、4番目が「Google+」、5番目に「Instagram」が入り623万人が利用していた。「Instagram」は昨年年12月時点での利用者数が1月の2.6倍となり主要サービスの中では、昨年、最も増加率が高かったSNSとなった。

　次いで、スマートフォンからの利用率が10%を超えている5つのサービスについて性年代別の利用状況をみると、男女別では各サービスとも女性の利用率が男性の利用率よりも高い。

　年代別では、20代以下では「LINE」が最もよく利用され、次いで「Twitter」、「Facebook」。この3サービスはいずれも利用率が80%を超えた。

　一方で50代以降になると「Facebook」が最もよく利用されている。各サービスとも年齢が高くなるにつれ利用率が下がる傾向だが、「Google+」では50代の利用率が最も高くなった。「Facebook」は60代以上でも60%超の利用率があり、全年代で一定数の利用があることがわかる。「Twitter」は20代以下の若年層が特に活発に利用していた。

　同社のエグゼクティブアナリストの中村義哉氏は、「スマホの普及により、SNSは消費者の生活の一部に定着したサービスとなった。特に、この数年は『LINE』、『Facebook』、『Twitter』の3サービスに大きな注目が集まり、企業も消費者とのコミュニケーション手段の一つとして積極的に活用してきた。これらのサービスが当たり前のものとして定着してきている今だからこそ、各企業はターゲットとする消費者に対し効率的にアプローチができているかを検証するため、改めて各サービスの詳細な利用動向を把握することが重要だ」などとコメントした。

　今回の発表は、スマートフォン(以下、スマホ)視聴率情報Nielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)、および、PC版インターネット視聴率情報Nielsen NetView(ニールセン・ネットビュー)のデータをもとにした。（記事：町田光・記事一覧を見る）