名大、GFPによって細胞内の液胞構造を明らかに

2014年8月15日 16:53

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異なるGFPを使用して観察した細胞の比較。左側は、二量体化するGFP、右側は単量体型GFPをプロトンポンプに連結して観察している(名古屋大学の発表資料より)

異なるGFPを使用して観察した細胞の比較。左側は、二量体化するGFP、右側は単量体型GFPをプロトンポンプに連結して観察している(名古屋大学の発表資料より)[写真拡大]

 名古屋大学の瀬上紹嗣博士・前島正義教授らによる研究グループは、細胞内にある液胞の構造を、GFPによって可視化することに成功した。

 液胞は、細胞の容積の90%を占めているが、分裂後の若い細胞が100倍以上に増大する過程でどのように形状変化をしていくのかは分かっていなかった。

 今回の研究では、GFPによって液胞の形状と動態を明らかにすることを試みた。しかし、自然のGFPは2つの分子が結合してしまうため、このようなことが起きないGFPをプロトンポンプに組み入れて、細胞分裂後の液胞中に板状・筒状の構造が生じ、相互に変換することを明らかにした。

 なお、この内容は8月13日に「The Plant Cell」オンライン速報版に掲載された。

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