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東北大、がん細胞だけを選別して攻撃することのできる抗体を開発
ポドプラニンに対するCasMab(がん特異的抗体)は、がん細胞のみを攻撃するため、正常細胞を攻撃することによって引き起こされる副作用がないことが期待される(東北大学の発表資料より)[写真拡大]
東北大学の加藤幸成教授らによる研究グループは、がん細胞に発現するムチン型糖蛋白質ポドプラニンだけを攻撃する新しい抗体を開発した。
ムチン型糖蛋白質のポドプラニンは、様々ながんに高確率で発現するが、正常な細胞にも存在しているため、抗体による攻撃は難しいと考えられていた。
今回の研究では、がん細胞と正常細胞に同じ糖蛋白質が発現していても、糖鎖の種類や付加されている位置が異なることに注目し、その差を見分けることのできる抗体を開発した。実際に、ポドプラニンに対してこの抗体を適用したところ、がん細胞では強い反応を示したが、正常細胞では全く反応が起きなかった。
今後は、これまで開発が断念されていた複数の糖蛋白質に対して、副作用のない抗体医薬を開発できると期待されている。
なお、この内容は8月1日に「Scientific Reports」に掲載された。
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