理研など、オメガ3脂肪酸が心臓を保護するメカニズムを明らかに

2014年7月23日 19:01

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オメガ3脂肪酸の心臓リモデリング抑制作用のメカニズムを示す図(研究の発表資料より)

オメガ3脂肪酸の心臓リモデリング抑制作用のメカニズムを示す図(研究の発表資料より)[写真拡大]

 理化学研究所の有田誠チームリーダーらによる研究グループは、オメガ3脂肪酸の心臓保護作用に関わる代謝物を明らかにした。

 魚油に含まれるDHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸は、心臓を保護することが知らているが、そのメカニズムは解明されていなかった。

 今回の研究では、心臓への負担を増大させたマウスを用いた実験で、オメガ3脂肪酸の代謝物に抗炎症性代謝物18-HEPEを発見した。さらに、18-HEPEを心不全モデルマウスに投与したところ、炎症や線維化が顕著に抑制されることも明らかになった。

 本研究成果は、心臓をはじめとする様々な臓器の慢性炎症を制御する新しい治療方法が開発に結びつくと期待されている。

 なお、この内容は7月21日(米国東部時間)に米国科学誌「The Journal of Experimental Medicine」のオンライン速報版で公開された。

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