ソユーズST-Bロケット、4機の通信衛星O3bの打ち上げに成功

2014年7月12日 22:50

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記事提供元:sorae.jp

ソユーズST-Bロケット、4機の通信衛星O3bの打ち上げに成功(Image credit: Arianespace)

ソユーズST-Bロケット、4機の通信衛星O3bの打ち上げに成功(Image credit: Arianespace)[写真拡大]

 アリアンスペース社は現地時間10日、南米のギアナ宇宙センターから、通信衛星O3bを4機搭載したソユーズST-Bロケットを打ち上げた。ギアナからのソユーズ打ち上げはこれで8機目となった。

 ソユーズST-Bは現地時間2014年7月10日15時55分56秒(日本時間2014年7月11日3時55分56秒)、南米フランス領ギアナにある、ギアナ宇宙センターのソユーズ射場から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約9分23秒後に上段のフレガートを分離した。フレガートは3回の燃焼をこなし、離昇から2時間00分47秒後に、4機のうち最初の2機を分離、約22分の時間を置き、残りの2機も分離された。

 O3bはタレス・アレニア・スペース社が製造し、O3bネットワークス社が運用する衛星で、高度7,830km、軌道傾斜角0度の軌道から、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、太平洋上、中東地域の発展途上国に対しインターネット通信を提供し、ディジタル・デバイドと呼ばれる情報技術(IT)を使える先進国との格差を縮めることを目的としている。O3bという社名もOther 3 billion(他の30億人)という、現在インターネットの恩恵を受けられない人々の人口を指している。

 各衛星の質量は700kg、設計寿命は10年が予定されている。

 ソユーズST-Bは、ロシアのソユーズ・ロケットの最新型、ソユーズ2.1bのアリアンスペース社での呼び名で、ST型と呼ばれる、大型で、かつギアナの高温・高湿な環境に合わせたフェアリングを装備していることからそう名付けられた。したがってそれ以外の、機体構造やエンジンなどはソユーズ2.1bとまったく同じである。

 ソユーズST-Bの打ち上げは今回で5機目、またソユーズ2.1aのST型であるソユーズST-Aも3機打ち上げられており、アリアンスペース社によるギアナからのソユーズ打ち上げは、今回で8機目となった。

■Arianespace - Press Release - Arianespace launches O3b satellites on Soyuz mission
http://www.arianespace.com/news-press-release/2014/7-10-2014-VS08-success.asp

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