居住可能な惑星「グリーゼ 581d」は黒点の見間違い?

2014年7月6日 16:52

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 ハビタブルゾーン内に複数のスーパーアースが存在するとして一時注目を集めた惑星系「グリーゼ581」だが、これらのうち2つの系外惑星は存在しないとの研究結果が発表された(論文アブストラクトナショナルジオグラフィックニュースの記事AFPBB Newsの記事ペンシルベニア州立大学のニュース記事)。

グリーゼ581は太陽系から20.4光年の距離にある赤色矮星。これまでグリーゼ581cグリーゼ581dグリーゼ581gの3つがハビタブルゾーン内に存在する可能性があると考えられていた。しかし、グリーゼ581cには可能性は残るものの恒星に近過ぎるだろうとの見方もあり、グリーゼ581gは存在自体が疑問視されていた。今回、米ペンシルベニア州立大学などの研究チームは、恒星の黒点の影響を計算に入れるとグリーゼ581dとグリーゼ581gが存在しないという結論に達したという(phason氏の日記が詳しい)。

太陽系外惑星の観測は、情報が限られるため難しい面は多いのだろうが、何とも寂しいものである。近年ではハビタブルゾーン内の地球型惑星も多数発見されているが、今後研究が進むとこうした事例も増えてくるのかもしれない。

 一方、今回の研究成果によりグリーゼ581b、グリーゼ581c、グリーゼ581eに関しては、存在を裏付ける証拠がより強くなったとのことだ(National Geographic Daily Newsの記事)。

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