【株式評論家・海老原紀雄の相場展望】TOPIX10日連騰で調整歓迎、東京ガス、商社などに注目

2014年6月5日 12:41

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  TOPIXが10日間の連騰でスピードが速すぎるため短期的には調整の欲しいところです。相場の基調は強いため、むしろ調整歓迎といったところです。

  相場の基調が強いとみるのは、(1)新成長戦略への期待、(2)年金等の株式運用の増加、(3)外国人投資家の日本株売り超し一巡から買いが期待できる、などが理由です。

  とくに、外国人投資家にとって、「アリババ」の上場が近いことから、約22兆円の資金手当てが必要と言われています。思い出してもらいたいのは、かつて、日本でNTTが上場するとき、購入資金手当てのため多くの銘柄が換金売りで冴えない展開となったのと同じ展開です。

  それも、どうやら資金手当ての目処がついたようです。このため、売り先行だった日本株に対し、これからは徐々に買いを入れてくると思われます。

  日経平均について言うと、しばらくは1万5000円どころでモミ合うのではないでしょうか。年金等の機関投資家は基本的には買いスタンスだろうと思いますが、1万5000円を越えて上値を勢いよく買い上がるとは思えません。押し目を待っての買いだろうとみています。

  業種的には建設株と商社株がいいと思います。オリンピック施設等の受注のほかオリンピックに関連して田町の再開発、西新宿に60階建てマンション建設など都内でビッグプロジェクトが目白押しです。

  商社株は配当利回りが好く、軒並み低PERです。しかも、ROE10%を越えるものが多く、外国人投資家や機関投資家が狙ってくると思います。

  個別銘柄では、「東京ガス」と「不二越」に注目しています。ガスで電気を作るエネファームは今後、伸びるでしょう。筆者も取り付けようとした数年前は300万円ていどでしたが、今では100万程度まで安くなっているようです。不二越は新指数JPX400採用銘柄の中で出遅れていると思います。(株式評論家・海老原紀雄)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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