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【村山貢司の気象&経済歳時記】日本のエネルギーについて改めて思う
2013年度の貿易収支はおよそ14兆円の赤字になった。前年比で14%も赤字額が増加している。円安によって輸出額も増加したが、それ以上に輸入が増加し、1979年以来最大の赤字である。
中でも原油とLNGは18%以上の増加になっている。東日本大震災以来、日本の電力は火力に頼っているが、燃料費の増加で電力10社の経常赤字はおよそ3000億円、特に関西電力と九州電力は1000億円以上の赤字になっており、電力の再値上げは避けられない状況である。
皮肉なことに電力危機を作り出した東京電力は1000億円以上の黒字である。2013年度に電力が支払った燃料費は前年比9%増の7.7兆円で日本全体の輸入額の10%に迫ろうとしている。原油やLNGはその大半を中東に依存しており、中東で政治的な混乱が起きれば、日本のエネルギー事情は急激に悪化し、経済は大混乱に陥る可能性がある。そうでなくてもウクライナの情勢によっては、欧州のガス不足からエネルギー価格の上昇につながる恐れもある。
原子力規制委員会の牛歩戦術のような対応では、原発の再稼動はいつになるかわからない状況であり、一方、期待される太陽エネルギーは多くの申請があったが、実際に稼動したり、工事が進行したりしているものはわずかである。あの大震災で福島より震源に近かった女川発電所は地震の揺れや津波に耐えたのだが、ここでも再稼動の目処は立っていないのである。(気象予報士・経済評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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