【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】景気判断指数の悪化と日銀総裁の好調発言に違和感

2014年4月14日 14:24

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  先週の8日に発表された景気ウオッチャー調査で、2~3ヶ月後の景気を見る先行き判断指数が前月から5.3Pt低下し34.7と消費増税後の景気の落ち込みを示唆した(Ptはポイントの略)。

  その水準は東日本震災が起きた2011年3月以来の低さだ。月初の日銀短観でも企業の14年度の経常利益計画の慎重さが浮き彫りになっていた。

  にもかかわらず、8日の日銀・黒田総裁が会見で、「需給ギャップはゼロに近い」と足元の景気に強い自信を見せ、市場が期待を寄せる追加緩和に否定的な見解を述べた。

  このため、日経平均は2月4日の終値・安値1万4008円を下回る1万3960で先週末引けた。

  5月上旬にかけて、相次いで発表される1-3月期の実績と、14年度の見通し(企業決算)を織込みながら相場は下値を固める動きに入ってくる、と見ている。

  この間、米国株の調整規模と米・長期金利の変動に伴うドル円の調整リスクを見極めつつ、個別銘柄の押し目を狙う作戦が有効だろう。(経済・証券ジャーナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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