【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症自己チエック9項目

2014年4月14日 12:05

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 3月に引き続き認知症の早期診断について説明させていただきます。認知症は「慢性あるいは進行性の脳疾患によって、記憶・思考・見当識・理解・計算・学習・判断等の高度な脳機能が障害される」と定義されます。

 最近では軽度認知症という概念が、認知症の初期病変として注目されています。自分自身で物忘れや年齢のわりに記憶力が低下していると自覚しますが、全体的な認知機能は保持され普通に生活出来ています。この様な方の追跡調査では、年間10~15%の方が認知症に進行するとされています。

 物忘れや記憶力低下だけでなく、(1)から(9)の事柄に当てはまる行動があればより認知症を疑います。

(1)同じことを何度も言ったり聞いたりする。 (2)最近の出来事が思い出せない(昨日買ってきたものを又買ってくる)。 (3)大事なものをなくしたり、置き忘れたりする。 (4)時間や場所の認知が不確かになる(いつもの待ち合わせ場所が分からなくなる)。 (5)今まで好きだった物に対して興味・関心がなくなる。 (6)慣れ親しんでいる場所で道に迷う。 (7)ささいな事で怒りぽっくなった。 (8)本人が物忘れを自覚していない。 (9)妄想や幻覚、不穏、徘徊がみられる。

 高齢者うつ病の方でも認知症と同様の症状がよくみられ、診断に苦慮することがあります。私の外来でも、ある高名な方ですが、ご自身が望まれたポストまで上り詰め退任された途端に、(5)、(7)などが出現しました。

 認知症の患者さんでは、周囲が準備を行い一緒に行動することをただ単純に喜び、眠れていないのに不眠をあまり訴えないことが、大きな特徴です。

 この患者さんでは、周囲が気を遣ってもあまり感謝を示さず、兎に角、眠れないことをしばしば訴えられ、高齢者うつ病と診断しました。治療を根気よく行い、現在ではほぼ快復され自叙伝やゴルフを楽しんでいらっしゃいます。

 周囲の方やご自身が(1)から(9)の兆候が少しでも認められれば、1人で悩まずかかりつけ医にご相談下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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