イオン、ソニー子会社の株式を取得 電子マネー「WAON」のサービス拡充

2014年4月11日 19:37

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 イオンは11日、ソニー、大日本印刷、ぐるなび、丹青社との間でこれら4社の保有するフェリカポケットマーケティング社(FPM)の株式60%(イオングループとしては74.9%)を取得し、FPMを連結子会社化したと発表した。電子マネー「WAON」にFPMが展開する独自ポイントやクーポンサービス、行政サービスなどを追加するという。

 イオンは2007年4月に「いつでも・どこでも・誰でも」利用できる“生活者のマネー”をコンセプトに、ソニーの開発した非接触ICカード技術「FeliCa」を活用した「WAON」のサービスを開始した。これまでに、提携先企業とのカード発行やイオングループ内外による利用機会の拡大を図った結果、「WAON」の累計発行枚数は約3,900万枚、年間利用金額は1兆5,800億円に達し、国内最大規模の電子マネーとなっている。

 同社はまた、全国の「WAON」加盟店での利用金額の一部を地方自治体やNPOなどに寄付し、地域の活性化や観光振興などに役立ててもらう「ご当地WAON(寄付つき)」の取り組みを各地で進めており、現在84種類のカードを発行している。

 イオンはこれらの実績を踏まえ、同社グループ内の店舗と同様に、グループ外での「WAON」利用を推進し、より多くの顧客に利用してもらうと同時に、買い物の楽しさ、利便性の向上を図るため、今回、FPMの株式取得に踏み切った。

 イオンは、FPMの子会社化によって、FPMの展開するICカードサービス「FeliCaポケット」(ポイントやクーポン、スタンプラリーなど5種類の機能を最大20個まで1枚のFeliCaカードにまとめるアプリケーション)を活用し、「WAON」にそれぞれの商店街独自のポイントやクーポンサービス、さらに行政サービスなども搭載して利用者の利便性向上を図ることにしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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