関連記事
PSLVロケット、測位衛星IRNSS-1Bの打ち上げに成功
Image credit: ISRO[写真拡大]
インド宇宙研究機関(ISRO)は4日、測位衛星IRNSS-1Bを搭載したPSLVロケット(PSLV-C22)を、サティッシュ・ダワン宇宙センター(SDSC)から打ち上げた。IRNSSはインド独自の測位システムを構成するための衛星で、今回で2機目の打ち上げとなった。
IRNSS-1Bを積んだPSLVは、2014年4月4日17時14分(日本時間同日20時44分)、インドの南にあるサティシュ・ダワン宇宙センターの第1発射台を離昇した。ロケットは順調に飛行し、打ち上げから約19分後に衛星を所定の軌道に投入した。
IRNSS-1Bはインドが運用する衛星測位システム(IRNSS)の2番目の衛星で、ISROによって製造、運用される。IRNSSはインド地域測位衛星システム(Indian Regional Navigation Satellite System)の略で、インド周辺地域に限定した測位サービスを提供する。つまり米国のGPSのように全地球での測位はできない。1号機のIRNSS-1Aは2013年7月2日に打ち上げられ、現在試験が進められている。今後、2015年の終わりまでに計7機のIRNSS衛星が打ち上げられ、本格的なサービスが始まる予定だ。
衛星の質量1,425kgで、設計寿命は10年が予定されている。IRNSS衛星は、3機の静止衛星(高度36,000km、軌道傾斜角0度)と、4機の高度36,000km、軌道傾斜角29度の軌道を周回する衛星から構成される。今回のIRNSS-1Bは今後、衛星側のスラスターを使い、東経55度の静止軌道に乗る予定だ。
PSLVロケットはインドが運用する2種類のロケットのうち、その名前であるPolar Satellite Launch Vehicleが示すように、主に極軌道への打ち上げに特化した機体だ。しかし今回のように、静止衛星の打ち上げに使われることもある。
PSLVは今回で26回目の打ち上げとなり、実運用に入ってからは23機目の打ち上げとなった。試験機と実運用機のそれぞれ1号機以外は失敗はなく、安定した打ち上げを続けている。
■PSLV-C24 Successfully Launches India's Second Dedicated Navigation Satellite IRNSS-1B
http://www.isro.org/pressrelease/scripts/pressreleasein.aspx?Apr04_2014
【関連記事】
・インド初の火星探査機、マーズ・オービター・ミッション打ち上げ
・インド宇宙研究機関、火星探査機打ち上げのリハーサルを完了
・インド、同国初の測位衛星を打ち上げ
・PSLV-CAロケット、人工衛星7機を打ち上げ
・インド、大阪工業大学の小型衛星などを打ち上げ
スポンサードリンク