東芝、日立、伊藤忠、ベトナムの高速道路向け交通システムを40億円で受注

　東芝、日立製作所、伊藤忠商事の3社は18日、共同でベトナム高速道路公社（VEC）から、ホーチミン～ゾーザイ間の高速道路向けに電子料金収受システム（ETC）、交通管制システム、設備監視システムなどの高度道路交通システム（ITS）一式を受注したと発表した。受注金額は約40億円で、2017年前半に運用開始予定という。

　今回の道路交通システムが導入されるのは、ベトナムで計画されている南北高速道路の一部で、ホーチミン市とゾーザイ市を結ぶ約55kmの区間。ITS機器納入を東芝、設備設置工事を日立、商務事項を伊藤忠商事がそれぞれ担当する。

　ホーチミン市を含むベトナム南部地域では、経済発展による交通量の増加により、渋滞の発生が深刻化している。VECは、ホーチミン～ゾーザイ間で建設中の高速道路にITSを導入することで、増加する交通需要への対応と、物流効率化、交通渋滞の緩和を図る。

　ベトナムでは急速な経済発展を背景に、北部の首都ハノイ、中部のダナン、南部のホーチミンを高速かつ確実に接続することを目的とした南北高速道路（全長1811km）など、22路線、約6000kmの高速道路整備計画がある。

　3社によると、日本企業が海外で今回のようなITSパッケージを受注するのは初めて。今回の案件は日本政府の有償資金協力により行われる予定という。