「月のうさぎ」は巨大隕石の衝突によってできた

2012年10月30日 11:20

印刷

記事提供元:スラド

 ある Anonymous Coward 曰く、

 「うさぎの形」などとも言われている月の大型クレーターは、実際には直径 3000 km の盆地なのだが、産総研の発表によるとこの盆地が巨大な隕石の衝突によって出来たことを裏付けるデータが得られたとのこと (産総研のプレスリリースNHK ニュースの記事doi:10.1038/ngeo1614 より) 。

 月探査衛星「かぐや」が月表面を網羅する約 7000 万地点で取得した 200 億点以上の可視赤外線反射率スペクトルのデータに対し、決定木を用いたクラス分類を行うことで特定の鉱物のスペクトルだけを抽出する方法を確立、衝突溶融物に多く含まれる低カルシウム輝石の分布状況を調べたところ、月の表側にあるプロセラルム盆地に対応する直径 3000 km もの円状の分布を発見した。これは、超巨大衝突によって生成した衝突溶融物によるものと考えられ、月の形成初期の超巨大衝突を、初めて観測データによって裏付けることができたものだという。

 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | 宇宙 |

 関連ストーリー:
Google Earthで月面の立体表示が可能に。JAXAが無償提供したデータを利用 2009年07月22日
かぐや、月面に散る 2009年06月11日
月周回衛星「かぐや」、6月10日ごろ月面に落下予定 2009年04月10日
かぐや、月食時に月から見た地球の「ダイヤモンドリング」撮影に成功 2009年02月19日
JAXA、月探査衛星「かぐや」の映像をYouTubeで配信 2008年12月05日
月周回衛星「かぐや」が月の南極のクレーター内を撮影、氷の存在は確認出来ず 2008年10月26日
月周回衛星「かぐや」の萌え擬人化キャラ登場、宇宙開発も萌えの時代? 2008年10月08日

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事