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進むITの省エネ。切り札は高圧直流給電?
あるAnonymous Coward 曰く、 先日開催されたCEATEC JAPAN 2012にて、高圧直流給電(HVDC)を採用した電源システムがグリーンITアワード2012の最高賞である経済産業大臣賞を受賞した(プレスリリース)。
講評として審査委員長の荒川靖彦氏は「省電力のニーズが高まる中で、ますます使用電力の削減が求められるデータセンターやサーバー等のIT機器に関する業績を高く評価した」と述べている。
これはさくらインターネット石狩データセンタで外気冷房などの他に省エネシステムとして試験導入されているもので、(Internet Watchによるレポート)、従来のデータセンタの電源に比べ、およそ10%~30%程度、電源効率を向上しているらしい。こう言った特性から今回受賞した各社に限らず、HVDCは世界中のIT各社が協議会を作るなどして研究を重ねている。
一方、家庭でもDCの方が都合が良いケースも増えている。IT機器はその簡便さと普及度からUSBによるDCによって動作する機器が溢れてきている。コンセントを占有するアダプタがどうにかできるだけでもDC給電を望む人は多いだろう。直流給電のインターフェイス仕様が承認される、直流コンセントバーが販売されるなど、様々なところで動きがある一方、高圧の世界では400VDCと、380VDCと大まかに2種類規格が存在するなど方式が固まっていないほか、直流は交流に比べて感電の安全確保が難しく、確保しようとすると装置が大型化する等という問題が度々指摘されており、なかなか普及しない。
しかし、太陽光発電など直流発電が増加する中、UPSを挟んで何度もAC/DC変換を繰り返す効率の悪さを家庭でも無視出来なくなりつつある。震災を契機に大規模の直流送電網を整備するべきと言う提言もある。またEUが主導したエネルギー規制EuP規制等は今後さらに厳しくなっていくと考えられており、機は熟したのかもしれない。今度こそ、普及期に入るだろうか。
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