アップル、「OS X Mountain Lion」を7月に提供開始 価格は1700円

2012年6月13日 16:58

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「OS X Mountain Lion」(画像:アップル)

「OS X Mountain Lion」(画像:アップル)[写真拡大]

 米アップルは、世界で最も先進的なオペレーティングシステムの9番目のメジャーリリースとなる「OS X Mountain Lion」を、7月にMac App Storeからダウンロード販売する。価格は1,700円。

 Mountain Lionには、全く新しくなったメッセージアプリケーション、通知センター、システムワイドでの共有、Facebookの統合、音声入力、Power Nap、AirPlayミラーリング、Game Center、またセキュリティーが強化されたGatekeeperなど、200以上の革新的な機能を搭載する。また、OS Xの基盤にiCloudが組み込まれているため、Mountain Lionでは使用するすべてのデバイスでコンテンツを最新の状態に保つことがこれまで以上に簡単になる。

 「Macのイノベーションのペースは驚くほど速く、信じられないほどの成功をおさめたLionの発売からわずか1年で、OS X Mountain Lionを提供のはこびとなった。iCloudを組み込んだ上、新しい通知センター、メッセージ、音声入力、Facebookの統合など、これまでで最高のOS Xだ」と、アップルのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントのフィリップ・シラー氏は述べている。

 Mountain Lionでは、iCloudのアカウントを使用し、メール、連絡先、カレンダー、メッセージ、リマインダーそしてメモのセットアップがこれまで以上に簡単になる。新しくなったリマインダーとメモアプリケーションでは、大切な用事を思い出したりアイデアをメモするといったことが素早くできる。また、iCloudがすべての情報を自動的に最新のものに更新する。Documents in the iCloudはアップルのiWorkなど、iCloudに対応したアプリケーションで利用することができるため、どのデバイスからも自分の書類にアクセスしたり編集したりすることができる。

 新しいメッセージアプリケーションはiChatに取って代わるもので、iMessageの機能をMacにもたらす。そのため、iPhone、iPad、iPod touchまたは他のMacを持つ誰にでもメッセージを送ることができる。添付書類や高品質の写真、HDビデオを一緒に送ることができ、iMessagesが使用するすべてのデバイスで見ることができるため、一旦会話を終えた後もまたそこから続けることが可能。iMessageにはグループメッセージング、配信および開封証明、相手が入力中であることの表示、そして安全なエンド・トゥ・エンドの暗号化が含まれている。メッセージアプリケーションはまた、AIM、Yahoo!、Google TalkそしてJabberといった従来のインスタントメッセージサービスもサポートしている。

 Mountain Lionでは通知の表示方法がよりすっきりとしたものになり、通知センターはOS Xおよびサードパーティーのアプリケーションから届いたすべての通知を便利な一カ所に表示する。どのアプリケーションが通知を送るか、どのような種類の通知を受け取るか、そして通知センターに何件まで表示するかなどをカスタマイズすることができる。

 また、Mountain Lionには新しいシステムワイドの共有機能が組み込まれ、リンクや写真、ビデオその他のファイルの共有がこれまで以上に簡単になった。共有ボタンをクリックすると、他のアプリケーションに切り替えることなく素早く共有することができ、一度サインインするだけで、Facebook、Twitter、FlickrそしてVimeoなどのサードパーティーのサービスを利用することができる。FacebookとTwitterは通知センターに統合されているため、誰かがメッセージを送って来たり、投稿またはツイートでメンションすると、通知を受け取ることができる。

 Facebookが標準でサポートされているため、写真やリンクそしてコメントを、ロケーションとともに使用しているアプリケーションの中から投稿することができる。一度サインインすると、Facebookの友達が自動的に連絡先の中にプロフィール写真付きで表示される。Facebookの通知はMountain Lionの通知センターと連動しているため、通知センターの中からFacebookのステータスを更新することもできる。

 Mountain Lionに組み込まれた音声入力を使うと、タイプできる部分ならどこからでもテキストを音声で入力することができる。これはアップルのアプリケーションを使っていてもサードパーティーデベロッパのアプリケーションを使っていても同じ。

 Mountain Lionに新たに含まれるPower Napは、Retinaディスプレイを持つMacBook Pro、またMacBook Air(第2世代および第3世代)をスリープ中にも最新の状態に保つ革新的な新機能。Power Napはメール、連絡先、カレンダー、リマインダー、メモ、フォトストリーム、Find My MacおよびDocuments in the iCloudを自動的にリフレッシュするほか、電源に接続されているときはソフトウェアアップデートをダウンロードし、Time Machineを使ってMacをバックアップする。

 革新的な新しいGatekeeper機能は、どのアプリケーションを使用中のMacにインストールするかをコントロールできるようにすることで、インターネットからのソフトウェアのダウンロードをより安全にする。毎日セキュリティーアップデートをチェックすることに加え、Mountain Lionには不正な動きをするアプリケーションがシステムに悪影響を及ぼさないようにするアプリケーションサンドボックスや、バッファオーバフローアタックからの保護をより改良したカーネルASLRが含まれている。

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