「Apple 製品は高い」は過去の話

2011年11月9日 10:30

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記事提供元:スラド

 cheez 曰く、

 90 年代から大きな変化を見せている Apple の価格戦略について、The New York Times の記事が取り上げている (本家 /. 記事より) 。

 90 年代の Apple 製品といえば「Windows PC と比べて高すぎる価格の付けられたテクノロジー製品」というレッテルが貼られていたものだが、最近では競合製品より安い価格が設定されていることもある。例えば最近発売された iPhone 4S の米国での価格は 199 ドルだが、同時期に発売されていた Motorola の Droid Bionic は 300 ドル、Samsung の Galaxy SII は 230 ドル、HTC の Amaze 4G の 260 ドルと、iPhone の価格を上回る製品も多く見られたとのこと。もちろんより安い製品もあるが、デザインなどは Apple の洗練されたそれに敵わない。

 このような変化の背景には戦略はもちろん「ハードコアな」Apple ファン以外にもユーザ層が広がったことにより製造規模が拡大し、価格の引き下げが可能になったという点があるという。また資金豊富な Apple は必要となる部品を大量に調達すべく事前に手配しており、競合他社はその残りを競い高値で取引するしかない状況に追い込まれているという。例えば、Apple は 2005 年に iPod 等のためにフラッシュメモリチップ調達に関する 5 年契約をメーカーらと計 12.5 億ドルで結んでおり、フラッシュメモリチップの世界最大のバイヤーとなっている。

 Apple 製品は決して安くはないが、「高すぎる」という声は確かに聞かなくなったように思う。機能やデザインにばかり目がいきがちではあるが、年月をかけてロジスティクスや価格戦略も大きく変化してきているようだ。

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