イギリスで起きた地震、原因はシェールガス採掘

2011年11月7日 07:00

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記事提供元:スラド

danceman 曰く、 イングランド北東部のランカシャー沿岸及びブラックプールで今年4月1日及び5月27日に起きた地震は、水圧破砕技術によるシェールガス採掘が原因で引き起こされた可能性が高いとの調査結果が発表された。Cuadrilla Resources社はイギリスで初となる水圧破砕技術によるシェールガス採掘を行っていた(本家/.、Scnence記事)。

 水圧破砕技術によるシェールガス採掘は健康被害や環境汚染の懸念から実施を禁止している国や地域もあるが、水圧破砕が起因して地震が起きることが証明されたのは初めてである。ガスを採掘する際に高水圧で頁岩に割れ目を入れるのだが、割れ目の液体が「潤滑剤」の役割を果たすため岩どうしが滑り易くなってしまうのだという。Cuadrillaの採掘現場では、すでに圧力のかかっていた断層付近でこの現象が起きてしまったため、液体注入からわずか10時間後には地震が発生していたとのこと。

 5月31日には操業停止状態となっていたが、また再開されていた。しかし今月2日、シェールガス採掘に反対する活動家が採掘タワーに登ってデモを行ったため、再び操業停止状態にあるとのこと。CuadrillaのスポークスマンStephen Smith氏は「いつでも操業を開始することはできるが、現在のところは報告書の反応を待ち、政府の意見に沿って対応していきたい」と述べた。

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