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日本精工、盲導犬機能を目指した障害物回避先導ロボットを開発
日本精工(以下NSK)は27日、新開発の外界認識・障害物回避技術、姿勢制御技術を採用することで、死角を軽減し、安全性を高めた歩行先導ロボットを開発したと発表した。
今回、NSKが開発したロボットは、平地や傾斜面で構成されるオフィスビルや病院、商業施設等での移動が可能な車輪型移動ロボットであり、グリップを介して人の行きたい方向を察知し、進路上にある障害物を自律認識して回避しながら進むことができる。
具体的には、センサより得られた障害物までの距離情報とロボットの進行方向と速度から、走行軌道上の安全領域を算出するアルゴリズムを開発。これにより、改札などの狭い空間への誘導を実現した。
また、左右どちらの手でも握り易く、操作可能なグリップを考案。同グリップを介し、力覚センサにより進行方向と速度を思いのままに伝達でき、滑らかな動作を実現した。
さらに、傾斜面でのロボットの転倒を防止するため、ロボットの姿勢を垂直に維持する自動姿勢制御機構を採用。また、大きな段差部での転落を防止するため、段差のエッジを障害物とみなして回避するだけでなく、制御装置に異常がある場合でも安全に停止するためのセンサを内蔵する。加えて、段差などで万が一脱輪した際には、機械式のストッパーで転落を回避する三重の安全構造とした。
同開発品は、ロボットの駆動技術、認識技術、及びロボットと人間の情報伝達(インターフェース)技術を組み合わせ、統合することで実現した。同技術は将来的に、車椅子、盲導犬や介護犬の代用などへの応用が可能な、人間をアシストする自律移動ロボットへと繋がるもの。
NSKは、11月9日(水)から11月12日(土)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される「2011国際ロボット展」に同開発品を出展し、会場で実際に体験してもらい、広く市場でのニーズを探る。今後、実用化に向け、安全性などの機能について市場での実地検証を行っていく。
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