GaN-Sb 合金、太陽光から水素燃料を生み出す

2011年9月5日 10:30

印刷

記事提供元:スラド

 danceman 曰く、

 窒化ガリウムとアンチモン 2 % の GaN-Sb 合金には、太陽光に照射された水分子を水素と酸素に電気分解させる特性があることが実証されたとのこと (Science Daily の記事本家 /. 記事DOI: 10.1103/PhysRevB.84.075304より) 。

 GaN-Sb 合金を水に沈めて太陽光に晒したところ、水分子を水素と酸素に分解する PEC 型光触媒反応が起き、水素を集めることが出来たという。水素はこれまで、クリーンなエネルギー源として長いこと注目されてきたが、自然界には単独で存在する水素はほとんどない。そのため他の化合物を分解することで取り出さなくてはならならず、その過程で膨大なエネルギーを必要としてきた。つまりクリーンなエネルギー源としての水素を生み出すのに、今日のやり方ではどうしても二酸化炭素の放出を伴わざるを得ないという。

 今回の研究により、GaN-Sb 合金で効率的に水素を取り出せることが実証された。研究を行った Mahendera Sunkara 教授は「この合金が汎用化されれば、家庭用電気や車の電力となるゼロエミッション燃料を作り出すのに使われるようになるだろう」と話している。

 スラッシュドットのコメントを読む | mainpage | サイエンス

 関連ストーリー:
2011年09月05日
太陽光から直接、水の電気分解を高効率で行う光触媒技術 2004年12月12日

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事