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新火星探査車「MSL」の着陸地はゲール・クレーター
Image credit: NASA[写真拡大]
米航空宇宙局(NASA)は7月22日、新火星探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)=キュリオシティ」の着陸地について、「ゲール・クレーター(Gale Crater)」に決定したと発表した。
発表によると、ゲール・クレーターは火星の赤道付近に位置しており、直径約154km。オーストラリアの天文学者であるウォルター・ゲイルにちなんで名付けられ、水が運んだ堆積物によって形成された扇状地や、粘土や硫酸塩を含む層の両方が存在していると考えられている。
「キュリオシティ」着陸地の選定は2006年に始まり、100人以上の科学者が集まり、約30ヶ所の候補地を選定した。2008年に候補地を4ヶ所に絞り、詳細なレビューを行い、ミッションの安全性や科学的な重要性などを考慮し、科学チーム全員一致でゲール・クレーターを決定したという。
「キュリオシティ」の打ち上げは元々2009年10月に予定されていたが、ハードウェアの開発及び試験が間に合わなかったため、打ち上げは現在2011年11月25日、火星着陸は2012年8月に延期されている。
「キュリオシティ」はこれまで開発されたローバーの中で最も大きく、計10種類の観測装置を搭載し、より大きなホイールを使って、広範囲にわたっての調査ができる。また、太陽電池ではなく、原子力電池を用いることで、季節や砂塵の影響を受けずに活動が可能だという。
さらに、「キュリオシティ」は従来のエアバッグ方式ではなく、「スカイ・クレーン(Sky Crane)」と呼ばれる新しい方式で火星表面に着陸する。火星大気圏に突入し、パラシュートで減速した後、降下部分(ディセント・ステージ)がロケットエンジンを点火してさらに減速。そして、降下部分が上空約10mの地点で滞空し、クレーンを使って「キュリオシティ」を降ろし、「キュリオシティ」の着地を確認した後、再び上昇し、離れた地点に落下する。
■NASA's Next Mars Rover to Land at Gale Crater
http://www.nasa.gov/mission_pages/msl/news/msl20110722.html
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