スターバックス、「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」オープン 築100年の和風邸宅

2017年6月23日 12:29

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店舗外観(写真:スターバックスコーヒージャパン社発表資料より)

店舗外観(写真:スターバックスコーヒージャパン社発表資料より)[写真拡大]

  • 店内の様子
  • 2階の座敷
  • エスプレッソバーカウンター

 スターバックスコーヒージャパンは、6月30日に和の風情の中でコーヒーを飲める「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」をオープンする。築100年を超える伝統的な日本家屋を使用した店舗となり、入り口には暖簾をかけて来店客を迎えるという。

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 「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」は、世界遺産の清水寺や高台寺、ねねの道などへと続く二寧坂に位置している。店舗となるのは2階建ての建物で、母屋と大塀は「産寧坂伝統的建造物群保存地区保存計画」において伝統的建造物に指定されており、大正時代の面影を残す。明治末に藤井音次郎氏が貸座敷・借家群として宅地開発した和風邸宅で、昭和期からは「たて山」とし2005年まで営業され、現在は彌榮(やさか)自動車が所有している。

 店内1階は、東山花灯路に見立てた優しい灯りが迎えてくれる。通り庭を歩いているかのような体験ができる廊下の奥には、庭の見えるバーカウンターが設置され、バリスタが来店客をもてなす。前庭・中庭・奥庭と3つの庭があり、それぞれに印象的な蹲(つくばい)や庭石、木々を植えて和の趣溢れる空間を作る。

 2階には靴を脱いでくつろげる畳の座敷が3部屋あり、京都の丹後ちりめんを使った座布団でゆったりと時を過ごすことができる。各座敷の床の間も丹後ちりめんで表装されたオリジナルの掛け軸を掛け、スターバックスのコーヒーストーリーを表現する。

 二寧坂界隈は、歴史・文化・観光・生活など様々な観点から配慮され、何よりも景観を大切にしている。地域のコミュニティを大切にし、国内外の観光客を特別な空間でもてなすという。歴史ある日本家屋と地域へ配慮し、店内混雑時の入場制限や店舗前での行列の禁止など利用者にも理解を求める。

 スターバックスは地域で愛される第三の生活拠点となることを課題として出店を行っている。地域ならではの特色のある店舗としては、東京の上野恩賜公園店や太宰府天満宮表参道店、神戸北野異人館店、出雲大社店などがある。(記事:高橋珠実・記事一覧を見る

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