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理研、生きた細胞内で結晶を形成する蛍光タンパク質を発見
理化学研究所の宮脇敦史チームリーダー・筒井秀和客員研究員らによる研究グループは、生きた細胞の中で巨大な結晶を瞬時に形成する蛍光タンパク質「Xpa(Crystalizable and photo-activatable:クリスパ)」を発見した。
一般に、タンパク質の結晶を作製する場合は、タンパク質の純度と濃度の高い水溶液を静置することで、大きくて美しい結晶が得られる。生きた細胞の中では非常に多くの種類の分子が絶えず動き回っているため、結晶の形成は起きにくいと考えられていた。
今回の研究では、紫外線を浴びて緑色から赤色に変わる蛍光タンパク質「KikGR」にアミノ酸変異を導入する実験過程で、ある改変体が細胞内で結晶化することを見つけ、これを「Xpa(Crystalizable and photo-activatable:クリスパ)」と命名した。そして、XPaタンパク質を発現する培養細胞をタイムラプスイメージングという手法で観察したところ、細胞質中に広がったXpaタンパク質が一瞬にして集積し、数ミクロン程度のひし形結晶に変身する様子が確認された。
今後は、本研究成果が、アルツハイマー病におけるアミロイド斑形成やプリオン病におけるプリオン凝集などの現象解明にも繋がると期待されている。
なお、この内容は3月12日に「Molecular Cell」電子版に掲載された。
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