部下が突然「休職・離職」を言いだす理由と、中間管理職の悩み

2024年6月4日 09:21

 部下が突然「休職や離職を申し出た時、どう対応すべきか」式の記事を、しばしば目にする。

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 メドピア(東証プライム)から5月22日付けで、『大企業の中間管理職に調査 約6割が「部下の突然の休職・離職で困った経験あり」~休職・離職のきっかけは「メンタル面の不調」 対応に苦労する中間管理職の悩みが明らかに~』と題するリリースが送られてきた。

 連結子会社:Mediplatが大企業(従業員1000名以上)の中間管理職(マネジメント層も含む)101名を対象に、「休職・離職に関する意識調査」を実施した結果だという。

 読者諸氏の中にも大手企業の中間管理職は少なくないと思う。「突然の休職・離職」の現状を覗いて見るのも一法であろう。

 ◆中間管理職の約6割が、「部下の突然の休職・離職」で困った経験あり:「何度もある」が16.8%/「数回程度ある」が23.8%/「一度だけある」が16.8%。対して休職・離職の原因を中間管理職は複数回答を含め「メンタル面での不調」が69.0%、「身体面での不調」が39.7%と受け止めている(認識している)。以下、「キャリアへの不安」「社内や取引先での人間関係」「労働条件」と続く。

 具体的にこんな事例が紹介されている。「37歳:上司のパワハラによるうつ病」「46歳:カルチャーに馴染めず出社拒否された」「36歳:家庭の悩み」「42歳:繁忙期の注文殺到にパンクしてしまった」「49歳:体調不良・介護」「58歳:会社の先行きが不安になったから」。

 ◆53.4%が、現在の職場で休職・離職を考えたことがある:「何度もある」14.8%/「数回程度ある」26.7%/「一度だけある」11.9%と半数以上に経験がある、としている。

 ◆中間管理職ならではの悩み:自分自身の休職・離職につながりかねない「悩み」を感じた中間管理職に関しては「何度もある33.4%」「数回程度ある37.0%」「一度だけある9.3%」と、約8割が経験ありとしている。

 具体的には「上司と部下それぞれへの対応で板挟み65.1%」「管理職としての責任やプレッシャー46.5%」「ワークライフバランスの欠如46.5%」。そんな彼らは何故を、「人によりメンタルの強さが違うので、対応を変えないのが大変」「気軽に相談できる相手がいない」と語っている。

 ◆休職・離職が1人でるとチームや組織への影響:「ハードルが下がるか」という問いかけに中間管理職は、「非常にそう思う15.7%」「ややそう思う43.6%」とリスクを感じている。

 リリースを読み、「こうした問題が解消に向かうには、健康経営の徹底が不可欠」と痛感した。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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