エスビー食品は創業100年度の今期、中間期の利益上方修正で自らを祝った!?

2023年12月20日 15:37

 エスビー食品(2805)は2023年に、創業100周年を迎えた。ソース屋に勤務していた創業者:山崎峯次郎氏がカレーライスと出会ったのが、そもそもの入り口だった。「国産のカレー粉を・・・」という思いに駆られた。苦労を重ねたと伝えられている。1923年に漸く成功に辿り着いた。

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 がカレー粉は無論としてエスビー食品を世に広めたのは、1970年のチューブ入り「洋風ねりからし」「ねりわさび」「おろし生ニンニク」「おろし生しょうが」。ベストセラーとなった。創業100周年の老舗も容易に生まれたわけではない。がこうして、その地盤を築いた・・・

 そんな同社が創業99年目となった前2023年3月期、兜町の外野は騒いだ。「37.3%営業減益、34.5%最終減益・・・でも4円増配54円配には強固な企業体質を覚える」と。そして注目:100周年の今期は「4.8%増収、1.9%営業増益、2.9%最終増益、8円増配62円配」と、切り返し基調の計画で立ち上がった。

 そして大きな節目の年度を自ら祝うように?10月31日に「売上高は東松山工場の火災の影響で当初予想を下回ったが」とする一方で、「利益面では食料品事業の価格改定効果が想定以上となったことや、原価低減・経費削減効果で期初予想を上回った」とし、中間期利益を期初予想の「38.8%営業減益、42.1%最終減益」から「63.9%営業増益、60.7%最終増益」に上方修正したのだった。価格改定に伴う想定以上の効果の発現は、業界におけるエスビー食品の立ち位置を象徴している。

 時価は4000円トビ台、配当利回り1.23%。12月8日の4040円の高値ゾーンで推移している。IFIS目標平均株価4400円。信用取引の取組は買い残6000株に対し、売り残ゼロ。株価人気を勘案すると押し目を待って、PBR0.72倍も視野に入れ4400円を待ってみるのも一法だろうが・・・。その歴史を買ってみるのも面白い?・・・過去10年間の修正済み株価のパフォーマンスは2.17倍。

 歴史と言う意味ではいまなお展開の広がりを、追い求めている。短時間で溶けやすいパウダールーの存在を、ヒットを狙って?積極的に事あるごとに訴え続けている。ひき肉のみで包丁不要、といった簡便な商品のラインアップと取り組んでいる。新たな世紀に足を踏み入れたエスビー食品を見守り続けたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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