北海道で20年ぶりにオーロラを観測
2023年12月6日 16:23
オーロラと言えば、北極や南極に近い地域でしか見られないと思われがちだが、北海道で2003年10月以来、20年ぶりにオーロラが観測された。
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ウィキペディアによれば、オーロラの発生原理は、”太陽風のプラズマが地球の磁力線に沿って高速で降下して地球の大気に含まれる酸素や窒素の原子を励起することによって発光すると考えられているが、その詳細にはいまだ不明な点が多い。”とされる。太陽活動が活発になれば、地球の極部付近だけでなく、より低緯度地域での観測も可能になると考えられている。
実は11月26日に、太陽フレアによってコロナ質量噴出(CME)が複数回発生し、科学者らは大規模なオーロラ発生を予測していたのだ。この日太陽で起こったCMEは、地球を直撃するもので、これに伴う太陽風のプラズマが数日かかって地球に到達し、12月に入って北海道でオーロラが観測されたというわけだ。
今回の大規模なオーロラは北海道だけでなく、米国の中西部、スコットランド、ウェールズ、ニュージーランド、タスマニアおよびオーストラリア南部など、普段オーロラを見ることができない多くの低緯度地域でも確認されている。
肉眼で見られるオーロラは当然可視光だが、発光が起こる高度によって発色が異なる。数百km上空の窒素が太陽風からの電子を受けて励起され、イオン化する際に発する光は緑や紫だが、150~200 kmの上空で酸素が電子によって励起された場合は、赤く見える。
100~150 km辺りは大気の密度が高く、エネルギーの大きい電子でないと酸素原子を励起させられないが、励起が起こった場合には緑色や緑白色に見える。一般的には、降り込む粒子のエネルギーが高いほど、平均的なオーロラの発光高度は低くなる。
最新の太陽観測データによれば、最も太陽活動が活発になるのは2024年1月~10月とのことだ。したがって、来年は運が良ければ北海道以南の日本のどこかでも、オーロラが見られるチャンスが到来するかもしれないため、今から楽しみにしていよう。(記事:cedar3・記事一覧を見る)