好収益&好配当性向でPBR1倍に着々と進む、ムゲンエステートの今
2023年8月16日 08:29
ムゲンエステート(東証プライム)。1都3県が地盤。居住用マンション・投資用不動産を主に、中古不動産の買取り・再販を手掛けている。
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本稿作成時点で予想PBRは、0.85倍。が「対応策は」という問い合わせは、あえて辞めた。株価に絶対はないが、遠からずPBR1倍復帰は実現すると捉えたからだ。根拠は2点。
(1)配当政策: 元々プライム市場の好配当企業の中でも、30番目前後に位置していた。そんなムゲンエステートが5月12日に『配当方針の変更』と題するリリースを配信した。「従来の中長期的な連結配当性向目標30%以上」を「40%以上に変更する」としたのである。
(2)好業績: 2021年12月期は市場がコロナ禍の影響を引きずる中「2.6%減収、5.0%営業減益」と小幅ながら下向きの決算を余儀なくされたが、配当は5円増配15円配。22年12月期「8%減収、27.1%営業増益、5円増配20円配」。
そして今12月期は「46.8%増収、21.8%営業増益、4円増配24円配」計画で立ち上がり、7月18日に「47.7%の増収(461億3900万円)、55.7%の営業増益(46億3200万円)」に上方修正。打ち出した配当性向40%以上に対し「43円配」と、増配措置を取った。8月4日の中間期も前年同期比「87.4%増収、202.2%営業増益」で通過した。
背景を「期初想定時に懸念した不動産需要の減少が見られず、不動産買取り再販事業の好調で売上高が期初想定比2億7400万円増。収益性を意識の営業が功を奏し利益も10億円強増加」と、説明した。
伴い至24年12月期の中計も、23年12月期を増額修正。24年12月期についても「売上高532億2400万円、営業利益49億9100万円」に目標額を引き上げた。
日銀の金利政策動向や建築資材価格上昇に象徴されるように、市場環境には不確定要因が否定できない。がムゲンエステートでは、こう展望している。「都心の住宅需要は引き続き堅調な需要が見込まれている。規制緩和や円安効果によるインバウンド需要の本格的回復が見込まれている点も、堅調さを支える。2023年には大規模なオフィスの供給が予定されており、新規供給に伴う需要の喚起が見込まれている」と、強気の姿勢を崩していない。
記してきた流れを、株価も素直に反映している。本稿作成中の時価は900円台前半。年初の水準に比べると2倍余。PBR1倍回復が一つの節と見ることも出来る。押し目買い姿勢で好配当利回り:3.66%を享受しつつ臨むのが賢明だと思うが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)