病院医療事務業務のDX化を牽引する、ソラストのあの手この手
2023年3月13日 16:55
ソラスト(東証プライム)。祖業の医療事務受託では最大手。介護事業・認証保育所事業も展開している。前者は約650施設を設営。後者は66カ所を運営。
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そして特記すべきは、医療事務受託開始は1979年。介護事業は98年(介護保険制度施行2年前)、認証保育所は(東京都の認証保育制度発足の翌年)の2002年に進出と、時流に早々に乗る形で担ってきている。
そんなソラストが新規事業として注力しているのが、医療事務受託業務の先を見据えた『スマートホスピタル事業』。少子高齢化の進捗に伴い、医療ニーズが高まっている。その一方で、医療事務業務を支える若者層の人材確保が難しくなっている。その対応策(解決策)として期待されているのが、医療情報のデジタル化やクラウド化による「医療事務のDX化」だ。
同社は医療事務業務のプロを豊富に擁している。その強みを活かし人とICTによる医療DXのパッケージで、「医療従業者の負担軽減」「医療現場での諸課題の解決」し効率化を図ろうというのだ。
具体的な施策が実行されているが、2月16日には『「人」のチカラに「テクノロジー」を融合した受託業務を提案!』と題するリリースが配信された。
<当社は全国約1400の医療機関を対象に医療事務関連業務や医療周辺業務、病院経営支援業務などの医療関連受託業務を行っている。今後はこれらの受託業務で「人」と「テクノロジー」を融合したサービスを医療機関に積極的に提案し、中長期的目標件数として約400の医療機関への導入を目指している>とした上で、具体的に「一例」として以下の様なシステムが紹介されていた。
◆保険証確認システム: 患者は保険証を端末にかざすだけで、前回の保険情報と照合され自動で保険証が確認できる。
◆診療費後払いシステム: 患者は事前にクレジットカードを登録しておけば、会計を待たずに帰宅することができる。
◆顔認証による手ぶら受付システム: AIを搭載した顔認証により、外来診察が効率化される。患者は各種登録を済ませば受付や清算などをスムーズに行える。要は「手ぶら受付・清算」が可能。
◆院内コールセンター: 患者はいつでもどこでも会話が可能で、非対面受付が可能。
また他にも「Web予約システム」「デジタルサイネージ」「問診システム」などのラインアップが用意されているという。
本稿作成時の時価は650円台。予想税引き後配当利回り約2.5%。病院業務のDX化策への期待は、IFIS目標平均株価1260円が象徴していると言えそうだ。(記事:千葉明・記事一覧を見る)