養命酒は身体だけでなく、「懐」にも効く!?

2022年11月14日 17:12

 養命酒製造(東証・名証プライム。以下、養命酒)のホームページで、『胃腸年齢診断』を試してみた。「肌荒れや吹き出物があるか」に始まり「便」「食事」「嗜好品」に関する質問が20、「はい」「いいえ」で答える。結果、私の胃腸年齢は実年齢より+2歳。「まずまず」の判断を貰った。1度、お試しあれ!

【こちらも】養命酒製造、国内養命酒が堅調に推移し増収増益 新中計は次の100年に向けて「両利きの経営」を推進

 養命酒を調べたいと思いたったキッカケは、5月11日の<配当政策の基本方針の変更に関するお知らせ>と題するリリースを思い出したからだった。

(I)変更前: 当期純益に対する配当性向30%程度を目安に、実施してきた。原則1株当たり年間配当の下限を36円としてきた。

(II)変更後: 新中計(2022年4月~27年3月)の業績推移等を考慮し、配当性向60%程度を目安に実施する考え。年間配当金の下限は45円とし安定配当を継続して行う方針。

 「株主への配慮の有無」は、なににも優る。

 そして中間期開示の半月前:10月11日の<業績予想の集積予想に関するお知らせ>でも、「これが養命酒という企業の体質か」という思いに駆られた。今3月期の通期予想は「3.1%増収(109億1000万円)、1.4%営業増益(10億1000万円)、5.3%最終増益(10億円)、5円増配45円配」。

 対して中間期予想はそれぞれ「51億2000万円、4億4000万円、4億3000万円」。その中間期予想を「51億6000万円、6億6000万円、6億1000万円」に修正したのだ。

 修正の主たる要因を「国内外の養命酒の売り上げが堅調に推移」とし、通期の修正を踏みとどまった理由を「上期に繰り越した販促費及び諸経費の発生を下期に予定しているため」とした。

 変哲のない・・・と言うのは容易。が、手元の四季報・秋号は「広告宣伝、販促費こなし・・・営業利益独自増額」としている。あまりにも「慎重に過ぎる」通期予想据え置き、と私も捉えた。

 現に中間期決算では、資料に「引き続きTVCMや新聞等の広告を実施した」とある。損益計算書を見ても前年同期比2.6%増の26億147万円の販管費が計上されている。

 ところで養命酒が注力している事業に「くらすわ関連事業」がある。そもそも養命酒は1602年(慶長7年)に現在の長野県上伊那郡で生まれている。長野本店はじめ5店舗で「地産地集」(全国の主たる食材を集めた)レストランを展開している。また通販では「五養粥」「和養生にゅうめん」を取り扱っている。「身体に良いもの、が当社の基本」と説明された。

 本稿作成中の時価に対する予想税引き後配当利回り2%。財布が喜ぶ。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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