外国人投資家も注目する急成長企業:メドピアの進化の道程

2022年9月28日 08:05

 メドピア(東証プライム)。今なお現役医師として医療の最前線に立つ代表取締役CEO:石見陽氏により、2014年に設立された。日本の医師の15万人超を会員に、医師向けコミュニティサービスを軸に「集合知プラットフォーム事業」を展開する急成長企業である。

【こちらも】会員医師15万人超向け「集合知のプラットフォーム」展開:メドピアの新たな一策

 今9月期は「41.2%増収(105億円)、40.2%営業増益(25億円)、36.9%最終増益(17億7000万円、過去最高益)」計画。ちなみに予想営業利益を5期前と比較すると、30倍強。乱暴な言い方かもしれないが、外国人投資家が黙って見逃すはずもない。前期末時点の保有株比率は29.1%。2年前に比べ18.5P増えている。

 私は5月27日号に、『会員医師15万人超向け「集合知のプラットフォーム」展開:メドピアの新たな一策』と題する記事を投稿した。メドピアの連結子会社:Mediplatとスギ薬局(東証・名証プライム)が共同開発の歩数記録アプリ「スギサポwalk」が、アストラゼネカが展開するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)による受診行動変容の検証の一環として活用を開始したという内容だ。

 9月6日には、『中外製薬が視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の疾患啓発活動の一環として歩数記録アプリ「スギサポwalk」とヘルスケアアプリ「Tヘルスケア」を採用~疾患の認知度向上と早期の受診を促進~』と題するリリースが配信された。スギサポwalkとは、は5月27日号でご確認いただきたい。

 TヘルスケアはメドピアとCCCマーケティングが運営する、ヘルスケアアプリ。約7000万人のT会員を対象とした歩いた歩数に応じて「マイル」を貯めTポイントに交換でき、毎日の歩数・消費カロリー・移動距離の記録に加えチャットによる医師への健康相談に利用できる。

 NMOSDは指定難病の1つ。失明や運動機能障害など生活の質の著しい低下が生じる可能性が高い。適切な治療で再発を抑えることが重要。

 メドピアの広報担当者は、「スギサポwalk、Tヘルスケアの2つのアプリのミッション機能を通して疾患の啓蒙活動を行うことで、多くの方にこの病気を知っていただき、患者が早期に難病の兆候に気づき、受診や治療に繋げられることを目的としている」とした。

 医師や医薬品企業への対応は、「患者」のために繋がる。

 メドピアは最近では「MR(医療・医薬情報者)がWeb講演会の招待状を医師に直接送付可能なサービス」を開始した。またアルフレッサ(医療用医薬品等卸売企業)と、医療機関のDX化支援で共同事業を検討していると伝えられている。進化の道を依然として歩み続けている。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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