配当貴族株指数構成企業の、ズバリ上位10位銘柄
2022年4月25日 16:02
70歳になる実弟から、「中途半端だよ。読者に失礼だよ」と電話が入った。私は何回か米国の「配当貴族株(指数)」を記した。弟は「配当貴族株を組み入れた(国内の)投信を買っている。確かにパフォーマンスは相対的にいい。が最近、直接に配当貴族株に投資したくなった。兄さんの原稿を読んだ人の中にも、俺と同じことを考えている人が少なくないと思う。せめて連続配当期間の上位10社ぐらいは調べて書くべきだ」と言うのだ。
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それも一理あるな、と思った。興味があったので、「分かった」と言ってしまったのが運のつき。調べる羽目になった。以下は、その結果である。驚いた。上位9位タイまでは、2021年時点で60年以上も連続増配を続けていた。
(1位)アメリカン・ステイツ・ウォーター(67年):民間の水道会社であり、米国政府と50年の長期計画を結んでいる。カリフォルニア州ロサンゼルスに本社。2014年にカリフォルニア州が水不足で干ばつの危機に陥った際も、水を供給し続けたことで知られる。
(2位)ドーバー社(66年):M&Aで業容を拡大してきた、総合的な製造業グループ。業務用冷蔵庫・ガソリン給油機・バーコーダー読み取り機などが主力。本社イリノイ州。2014年には、インクジェッター機器メーカーとして知られるMSプリンティング(イタリア)を買収。
(3位タイ)65年。日本でも馴染みのP&Gの他、ジェニュイン・パーツ(自動車部品販売会社。NAPAチェーンのメンバー企業で、配送センターを全米で運営し世界のNAPA加盟店に供給している)/ノースウェスト・ナチュラル・ガス(規制対象の天然ガスサービスを、オレゴン州・サウスウェスト州で住宅・商業・産業顧客向けにサービス)/パーカー・ハネフィン(世界最大の油空圧機器メーカー。流体用ホースや継ぎ手が主力で、航空関連の燃料制御システムも手掛ける。海外展開にも積極的で、日本にも1976年に100%出資子会社を発足)
(7位)エマソン・エレクトリック(64年。産業界向け電気・電子機器の設計・開発・製造が主力。LNGなどプラント向け計装・制御でも世界の代表格。LNGプラント向けの豊富な実績。シェールガス革命を機に事業が拡大)。
(8位)日本でも馴染みのスリーエム(63年)。
(9位)61年。シンシナティ・ファイナンシャル(法人保険主力の保険会社。約1600の独立代理店を擁す)。
(10位タイ)59年。ジョンソンエンドジョンソンやコカ・コーラの他、ロウズ・カンパニーズ(大手ホームセンター)/ランカスター・コロニー(小売り食品業界向けに専用食品を企画・開発・販売を手掛ける)。
60年前後も連続増配を続ける企業は、果たして日本には出現するか!?(記事:千葉明・記事一覧を見る)