業界の絶対的主導権把握の為に、CaSyが仕掛ける実証実験
2022年4月18日 16:30
3月8日の企業・産業欄で、家事代行業で日本経済新聞が「次世代のユニコーン企業候補」に選択していた『CaSyが上場、その足跡を辿る』と題する記事を投稿した。その折も「この企業、只者ではないなと痛感した」と記した。そして3月23日付けの『CaSy、業界のDXを支援する家事代行業者向け業務管理システムの実証試験開始 事業化めがけ独自開発、全国の中小家事代行業者へ提供』と題するニュースリリースに接し、改めてその思いを強くした。
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カジーが掃除代行にはじまる家事代行業に足を踏み入れたのは、2014年。目下は「料理代行」「ハウスクリーニング」「整理収納」、そしてコロナ禍に対応すべく「除菌清掃プラン」とその業務範囲を広げている。ビジネスモデルは「顧客とキャスト(代行者)」を結びつける、マッチング・プラットフォームの展開。サービスの実施以外は、オンラインで完結できる。依頼人はサービスを受けた後にCaSyに料金を支払う。キャストにはCaSyから委託料金が支給される。
さて今回の実証実験に関して、こんな風に記されている。
『家事代行事業者向けに、DXと事業成長を後押しする独自開発の業務管理システムを提供する。依頼者とスタッフの管理やマネジメントなど、家事代行業者の効率化につながる機能を備えた独自プロダクト「MoNiCa(モニカ)」を、希望する全国の中小家事代行業者へ提供することで連携し、利用データの収集及び正式な事業化を目指す』
働き方改革や女性の社会進出で、都市部を中心に家事代行のニーズは高まりを見せている。先々の市場規模に関して『野村総研の2017年度商取引適正化・製品安全に係る事業調査報告書』の、「2000億円から8000億円になる」という試算もある。
配信されたリリースに記された広報担当者と遣り取りをした。Y氏は提供する業務管理システムを「21年から全国の中小家事代行業者へのヒアリングと、そこからのフィールドバックを繰り返し得ながら開発に当たってきた。当社の成長を培った業務効率化の仕組みが搭載されている。導入社のDXと事業成長を後押しする。今後とも当社が事業展開の中で得た“気付き”や改善点を追加機能として反映させていく」と、改めて強調した。
リリースを読み、Y氏の話を聞いていく中で私の頭の中に「スタンダード」の6文字が浮かんだ。つまり今回の施策は「実証実験」を隠れ蓑(!?)にして、「CaSy流家事代行業の枠組みをグローバル(ジャパニーズ)スタンダードにし斯界の主導権をしっかりと握る」方策。Y氏にストレートにぶつけた。結果は「ウムムムム・・・」。
CaSyはやはり、「只者」ではない!?(記事:千葉明・記事一覧を見る)