太陽系外惑星の発見数、5000個を突破 NASA
2022年3月22日 16:13
NASAジェット推進研究所は21日、これまでに発見された太陽系外惑星が、5,000個を超えたと発表した。この数値は、査読済みの科学論文に登場し、複数の検出方法または分析技術を使用して確認された、太陽系外惑星だけをカウントしたものである。
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太陽系外惑星のバリエーションは豊富だ。地球型岩石惑星でありながら、地球よりもかなり大きいスーパーアース。木星によく似たガス惑星でありながら、恒星のごく近傍を周回するために灼熱惑星と化したホットジュピター。すでに光を発することを終えた死後の恒星を周回する惑星、などなどである。
先に示した惑星のバリエーションは、太陽系の惑星を研究しているだけでは到底その存在を予測できなかっただろう。
太陽系では、比較的内周を水星、金星、地球、火星のような岩石惑星が周回し、それより外周で木星や土星のような巨大ガス惑星が周回している。これが宇宙の常識と思われていたのだが、ホットジュピターの発見によりその常識が覆されてしまった。ただその後の研究で、恒星近傍を周回するホットジュピターは惑星の中でも少数派であることがわかってきている。
我々が最も気になるのは、それらの惑星のどこかに生命が誕生していないか、という点だろう。科学者たちは、地球以外でも宇宙のどこかで生命が誕生していることを確実視している。だが生命誕生の確率は、10の39乗個の恒星が存在したと仮定した場合、たった1回しか起きないという試算結果もあり、話はそう簡単には行かないようだ。
人類が5,000個の惑星を見つけたからと言って、そのどれかに生命が見つかると期待するのは虫が良すぎる。生命が誕生しただけでも奇跡だが、それが人類のような知的生命体に進化したことは、宇宙ではむしろあり得ないことなのかもしれない。(記事:cedar3・記事一覧を見る)