大阪・吉村知事肝いりの「大阪スマートシニアライフ事業」で、鎌倉新書が果たす役割
2022年3月1日 15:57
大阪府の吉村洋文知事の肝いりで「大阪スマートシティ戦略」の構想が生まれたのは、2020年3月のこと。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする25年の大阪・関西万博に向けた、「スマートシティ実現」の取り組みを進めるという視点からの構想だった。
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構想は絞り込まれ、「大阪スマートシニアライフ事業」が主要事業と位置付けられることになった。その目的を大阪府は、こう言及している。
(I)大阪府内のシニア層及びその家族を対象として、「高齢者にやさしいまちづくり」にフォーカスし、ICT(情報通信技術)をベースとしたシニアサポートサービスを提供。
(II)持続可能な形で住民Qol向上を進めるために、民間事業として収益を確保しながら社会課題に挑むエコシステムを構築し、併せて府の参画による公益性を維持担保するガバナンスを通じて、社会的弱者への資源配分とデータの積極的活用を企図。
(III)運営主体として公民一体の事業体を設立し、行政及び民間サービスをワンストップで府域全体に提供するプラットフォームの構築・運用。
公が発する文面(文言)は極めて難解、を改めて痛感したが・・・
かろうじて「事業イメージ」の絵図をみて、おぼろげながら方向が把握できた。例えば「医療・介護相談」「買い物代行」「配色」「見守り・防犯」等を、民間企業と大阪府がタッグを組んでやっていく。そうした取り組みに参画する府民は、(貸し出される)タブレット端末を介して参画企業から情報を受け取ることができるという枠組みだ。
2月7日には吉村知事も参加しお披露目イベント(出陣式)が行われることが、1月21日に府のスマートシティ戦略部から発信された。そこには「スマートシニアライフ実証事業推進協議会について」とし、「構成:大阪府、民間企業23社(1月21日現在)」「23社の企業名」が記されていた。
大阪ガスにはじまる企業名を追った。具体的に「貴社はどんな役割を担うのか」を直接問いたいと思ったからだ。財経新聞にも時折記している、鎌倉新書に出会った。広報担当者に問い合わせた。結果、こんな経緯と方向を知った。
★参画の打診を頂いた。社内協議を経て「これまでの終活・供養領域の知見や、自治体との取り組み内容が活かせる」と判断し参画を決めた。
★今回は大阪府よりタブレット等の端末が配布され、端末の中にはシニアの要望や課題に沿った様々なカテゴリがある。当社はその中で「終活(ライフエンディング)」の領域を担う。現段階では「いいお墓」「いい葬儀」「いい仏壇」「いい相続」など鎌倉新書のサービスを掲載し、要望に応じて端末ホルダーにサービス情報を提供する予定。
吉村知事に対し「お主、やるのう」という思いを覚えたのと同時に、高齢化社会の進捗の中で「終活」が定着していることを改めて痛感した。(記事:千葉明・記事一覧を見る)