パーソルHDは、引退後のアスリートの「セカンドキャリア支援」を標榜

2022年2月1日 15:48

 1月8日にメットライフドーム(埼玉西武ライオンズのホーム球場)で、「PERSOL THE LAST GAME2021」というイベントが開催された。20年から21年にかけて「戦力外通告」「(トライアウトを経ても)移籍チームなし」で、プロ野球界を引退した選手たちによる試合である。

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 最後に身を置いた球団から、セレモニーをしてもらえなかった元プロ野球選手のガチ試合だ。現在身を置く地域別にイースト・ウエストに分かれての戦い。20名近くが出場した。結果は8対8のドロー。

 同じ引退選手でも様々。最近で印象深いのは「平成の怪物」と称された、松坂大輔投手。横浜高校から西武ライオンズに入団。その後、日米を股にかけ最後は西武ライオンズで昨期いっぱいで引退。引退試合・引退セレモニーの祝福を受けた。親会社にあたる西部鉄道の各駅で記念乗車券が発売されたりもした。

 ところで前記のセレモニーに特別協賛という形で関わったのが、試合名の冠にもあるように総合人材サービス事業を展開するパーソルホールディングス(東証1部)。意地悪く言えば「至極当然」の流れと言える。だがパーソルHDは「本試合の協賛を通してこれまで社会課題の1つであった引退後のアスリートのセカンドキャリア、自分らしいキャリアの実現に向け、引退選手全員の新しい1歩を応援する」(8日、YaHOO!ニュース)としている。

 パーソルHDは前記の通り、「人材」関連事業を手掛ける。前3月期はコロナウイルス禍の影響を受けたと容易に想像がつく。事実、前期は「2.0%減収、32.4%営業減益、4円減配の26円配」。が、今期は「5.2%増収、32.4%営業増益、3円復元増配の29円配」計画。そして中間期開示と同時の11月11日に、「11.5%の増収(1兆600億円)、81.5%の営業増益(480億円)、40円配」に上方修正した。上方修正時点では「今後」について、決算関連資料でこう言及している。

 「上期に続き下期も順調にマーケットの回復が進むと想定している・・・主力のStaffing SBU(国内の人材派遣業、受託請負事業)は順調に推移する見込み・・・Career SBU(顧客企業の正社員の中途採用活動を支援する事業)では需要回復が加速することが予想され・・・海外事業では豪州などでロックダウンに伴う稼動制限の影響を受けるものの総じて経済は回復傾向にあり・・・」。

 周知の通り上方修正時点では、「オミクロン株問題」「コロナ感染者数の第6波」懸念は未だ深刻化していない。

 株価はどう捉えているのか。本稿作成中の時価は3000円台入り口。昨年10月末の終り値:3050円から上方修正直後に3658円まで買われ、行ってこいの水準。IFIS目標平均株価3700円も株価は「しばし様子見」と言っているような気がするが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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