ユニクロ6月の既存店売上高、前年比80.8%をどう捉えるか⁉
2021年7月12日 17:37
ファーストリテーリング(ユニクロ)の「既存店売上高」の推移を調べてみようと思った。理由は至って単純だった。元々、夏場の外出は好きである。誤解・批判を覚悟で記すと、女性の装いが薄着になるからだ。「視姦を」云々でないことは信じていただきたい。
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今でも週1回は住処:所沢から東京:東銀座に上京する。西武池袋線・地下鉄丸の内線・日比谷線が経路。さてユニクロの既存店売上高云々を思いついたのは、電車の中での光景である。往復時間にして2時間半余り。今年は執拗以上に若い女性のファッションに、「個性」を感じた。乗り込む1車両を万遍なく見渡しても「1人として同じファッション、同じ服装の女性がいない」を痛感したからである。
ユニクロには迷惑な勝手な言い分かもしれないが、その時フッと思いついたのが「ユニクロにとってはマイナス要因ではないか」という思いだったのである。
ファーストリテーリングの2020年8月期は、「12.3%減収、42.0%営業減益」。対して今期は、「9.5%増収、64.6%営業増益」と回復を示す計画で立ち上がった。そして中間期開示(4月初旬)と同時に、「10.0%の増収(2兆2100億円)、70.7%の営業増益(2550億円)」に上方修正した。
そんな状況下では昨年9月から今年2月までの主力ユニクロの国内既存店売上高は、毎月前年同月を上回り上半期で105.6%。上方修正も頷ける。3月も140.2%、4月も184.5%。それが「夏物セール」が始まる5月は99.4%、6月には80.8%と軟化した。
6月についてファーストリテーリングでは、「前年同月のハードルが高かった」とし、具体的にこうコメントした。「だが2年前に比べるとウルトラストレッチアクティブ群、ラウンジウエア群とも販売は好調な推移となっている」。7月以降が前年同月比100%余となれば、私の懸念は杞憂に終わるが・・・
株価の動向はどうか。年初来高値は3月2日の11万1500円。上方修正時に株価はさしたる反応を示していない。対して6月21日の7万8100円まで下げた。6月の既存店売の急低下を映したと捉えることもできる。そして全体相場の値崩れもあるが先週末は年初来安値を更新(7万8010円)。
担当アナリストが算出するIFIS目標平均株価は、9万1154円。が、算出を担当した13人中3人が「強気」1人が「やや強気」に対し「中立」が13人。見方自体は必ずしも一枚岩ではない。(記事:千葉明・記事一覧を見る)