イオンGは、次世代型光触媒抗菌コーティング事業にも進出
2021年5月24日 17:32
イオングループと呼ばれる企業は何社ぐらいあるのだろうか。そんな素朴な疑問が、本稿を書くきっかけを作ってくれた。検索の限りで、182社。業態・社名を書き上げていったら、それだけで1000字は超えそうだ。子会社・孫会社まで含めるとグープの従業員総数は、約58万人とか。
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昨今のコロナウイルス禍を勘案すると時流に沿った企業と出会った。2020年の設立のアクティア。総発行株式の41%強をイオンが保有する東証1部の上場企業:イオンディライト(商業・オフィスビル等施設管理で売上首位級。対象案件の6割方がイオン系)傘下のグループ企業の1社。
話は初めから横道にそれるが、イオンディライトは連続増配を続けている。今21年2月期も四季報の独自予想「6%の最終減益」でも、5円増配70円配。お調べいただきたい。イオン傘下の上場企業は概ね連続増配を強いられている!?
話をアクティアに戻す。そもそも家事代行・ハウスクリーニング事業を手掛ける企業として設立された。
新型コロナウイルス禍のいま、光触媒抗菌コーティングが人気を集めている。ウイルスを99・99%不活化するからだ。施工後最長で5年間効果が持続されると結果も残している。
従来の光触媒は太陽光等の紫外線でしか効果を発揮できなかったのに対し、最新(次世代)型光触媒は室内照明水準の弱い光でも性能を発揮できることが人気化の最大要因と言える。2~3時間のコーティング作業を後、約30分で薬剤を乾燥させればOK。
アナリストの言葉を借りれば、「イオンがハウスクリーニングを手掛けるアクティアに、人気の新光触媒型抗菌コーティング事業を手掛けさせるのは至極当然」となる。
が、アクティアには進出に対し、それなりの言い分はある。「ハウスクリーニング事業の一環。新型コロナウイルス禍で人々の暮らしは一変した。最大のしわ寄せに晒されたのは飲食店やサービス系関連の事業者であり、その従業員(家族)。世の中が元の状況に戻るきっかけになればという思いから始めた。現にそうした業者からの依頼も多い。同時に子供や高齢者がいる家庭からもニーズも高い。テーブルとか床、壁・カーテンなどのクロスにも施工ができるため広範囲なにわたる菌やウイルスの不活性化に役立っていると捉えている」という具合だ。
競争激化が見込まれる斯界にあり「勝つ」ための用意も進められている。今は1部屋ごとの施工を受注しているが、今後は1平方メートルごとのオーダーにも対応する予定。また(イオングループ力を基に)法人市場にも進出する方向だという。(記事:千葉明・記事一覧を見る)