14期連続増配予定企業をみつけた ショーボンドHD

2021年1月8日 07:57

 正月恒例の「四季報読み」で、今年も幾つかの興味深い企業(銘柄)に出会った。ショーボンドホールディングス(以下、ショーボンド)もそんな1社。四季報を繰り始めて間もなくだった。業績欄の見出しが【大幅増配】となっていたのに惹かれた。

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 連続増配期間はどのくらいか、を調べたら前6月期で13期。そして今期計画も「14期連続予定」と知った。「長期連続増配企業は、株式投資の対象として俎上にのせる価値あり」が持論の身としては、お年玉を貰ったような気分になった。

 ショーボンドは、橋梁・トンネル・鉄道・港湾・上下水道・農業用水・建屋などの社会インフラの補修工事を専門に手掛けている。これまでの代表的な実績はホームページで確認できる。特徴は補修に使う多品種の製品の開発・製販から、「調査・診断」「設計」「施工」を一貫して手掛けている点。かつ補修・補強に関する技術開発について、「補修工学研究所」で常に向き合っているという点。

 収益動向は前6月期の「11.1%増収、10.3%営業増益、11.5%最終純益、79.5円配(19年7月1日付けで1対2の株式分割を行っており実質5円増配)」に続き今6月期も「6.1%の増収(717億円)、3.6%の営業増益(134億円)、2.3%の最終増益(93億円)、7円増配の86.5円配」計画で立ち上がった。そして開示済みの第1四半期は「売上高:前年同期比40.4%増、営業利益:50.5%増、純益51.0%増」と、順調な立ち上がりを見せている。背景には豊富な受注残高:9月末時点708億円(前年同期比2.9%増)がある。

 そして注目に値するのは、インフラ補修工事で実績を積み重ねてきたショーボンドに対する「フォローの風」の存在である。国交省では戦後の高度成長期や前回の東京五輪時に建設されたインフラの劣化を、こう推定している。

 「2023年3月には、道路の約43%/河川管理施設(水門等)の約43%/トンネルの約34%が老朽化」、33年3月になると老朽化比率はそれぞれ「67%、64%、50%に高まる」。こうした流れにショーボンドも備えを見せている。「5支社体制を見直し、東日本・西日本に分けた社内分社制を導入し地域案件の深堀に備える」としている。

 本校作成中の時価は5000円出入り水準。仮に19年6月期の初値で買い3年余保有していると、投下原資は1対2の株式分割効果で約30%増えている計算になる。かつIFIS目標平均株価は担当アナリスト全員が「強気」で6150円。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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