スバル・フォレスターにレヴォーグCB18DITエンジン搭載 e-BOXERは変わらず?
2020年10月29日 16:40
スバルは10月22日、フォレスターの改良版を発売した。改良の目玉はなんといっても、レヴォーグと同じCB18型ボクサー4気筒1.8L直噴ターボ(DIT)希燃焼(λ=2)エンジン搭載だ。このエンジンを搭載した新グレード「SPORT」を追加し、2.5LNAエンジンは廃止した。他の2グレードである「X-BREAK」「ツーリング」にも、電動パワートレイン「e-BOXER」を搭載した。
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これは排気ガス対策では後れを取っていたボクサーエンジンをテコ入れし、燃費競争に力を入れて最近、適応範囲を失った補助金対象となることを目指した営業対策が事実上、主であろう。
改良版フォレスターの「SPORT」以外の2グレードは、2.0L水平対向 4気筒 DOHC 直噴+モーターのマイルドハイブリッド仕様だ。この変化を見ると、やはりスバルは排気ガス対策に苦慮しているようで、ようやく補助を受けられる対策車を揃えてきている。
だがアメリカで発売されているスバル・XVのトヨタ方式HVが、日本で発売されないのは不思議だ。新型レヴォーグにも搭載されたCB18DITエンジンは希燃焼で一歩進んだ技術だが、ハイブリッドエンジンではないようだ。
レヴォーグの高性能バージョンも発売されておらず、まずは燃費対策で手いっぱいなのであろうか?スバルの今後が楽しみだ。
今回のフォレスターの改良では、新グレード「SPORT」に、新開発のダンパーとコイルスプリングを採用している。これは燃費対策だけでなく、スバルが新技術開発に邁進している証明でもある。
現行モデルは特別乗り心地などに問題があるとは感じられなかったが、SUVの背の高さにより横揺れのような動きは気になっていた。これは仕方ないことなのだが、路面の細かな振動を良く吸収するには、ダンパーは小さな振動は良く吸収して大きなロールを抑えねばならないため、ダブルダンパーなどの工夫が必要となってくる。
ダブルダンパーはホンダ・オデッセイ(振幅感応型ダンパー)などで採用されてきたが、コストがかさむことが問題だった。ダンパーの中にダンパーを入れてもコストは上がる。
そこでトヨタ・カローラスポーツなどでは、細かな振動は良く吸収するが、大きくダンパーがストロークして圧力が大きくかかった時だけ粘性が固くなる特性のオイルを使用している。こうすることで、部品点数も製造時の組み込み工数も減ることからコストが削減され、ダブルダンパーのような効果が狙えるのだ。
スバルは引き続き、燃費向上策を進め、同時にSTIなどの高性能車を準備しているようだ。
■CB18DITエンジン
最高出力: 177ps(130kW)/5200-5600rpm
最大トルク: 300Nm/1600-3600rpm
ボア×ストローク: 80.6mm×88.0mm 1.92
圧縮比: 10.4(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)